■美しく、しなやかに
女子サッカーのプロリーグ「WE(ウイ)リーグ」(9月開幕)に参入したINAC神戸レオネッサが4月15日、新しいユニホームを発表した。
デザインしたのは芦屋市在住の世界的デザイナー・コシノヒロコさん。
発表の席でコシノさんは、「女性の美しさ、しなやかさ、強さを表現した。アート性を意識し、多くの色を使って現代的な配色とした」と語った。
ホーム用・アウェイ用など4種類のユニホームが発表され、中島依美選手が着用したホーム用は、チームカラーの赤を基調に、紫やピンクを配色している。
4種類とも非対称のデザインで、黒の太いストライプがアクセントとなっている。
中島選手は「個性的なユニホーム。これを着て早くピッチに立ちたい」。
青基調のホーム用GKユニホームを着用した山下杏也加選手は「青は好きな色なので、テンションが上がります」と笑顔で感想を述べた。
■代表GKを獲得
INAC神戸は昨季のチームからFW岩渕真奈、DF鮫島彩ら10人が抜けた。
代わって、なでしこジャパンのGK山下杏也加を日テレから獲得。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースからMF成宮唯を獲得するなど6人が新加入した。
山下は東京都出身。25歳。身長170㎝。2019年のFIFA女子ワールドカップ(フランス)などに出場し、なでしこジャパンの守護神を務めた。
入団会見で山下は「WEリーグ優勝を目指す。将来は海外にチャレンジしたい」と語った。
■優勝監督が復帰
一方、契約が終了したゲルト・エンゲルス監督に代わって、星川敬新監督が就任した。
星川監督は44歳。2011年と12年に、澤穂希・川澄奈穂美・大野忍らを擁してINAC神戸をなでしこリーグ連覇に導いた。
日テレ監督時代と合わせて、リーグ優勝5回、皇后杯優勝6回の手腕を誇る。
2月の初練習後、星川監督は、「名誉なオファーを頂いた。INACが苦しい時期だったので、助けたい気持ちもあった。WEリーグの初代タイトルを取るつもりで帰ってきた。期待されているのはわかるし、自信がなかったら帰って来ない」と抱負を語った。
■WEリーグ、9月に開幕
日本初の女子サッカープロリーグ「WEリーグ」が9月に開幕する。
参入したのは11クラブ。
INAC神戸をはじめ、リーグ5連覇の日テレ、昨季優勝の浦和など、なでしこリーグに所属した強豪に加えて、大宮と広島はJリーグクラブが女子チームを作って参入した。
「WE」とはWomen Empowerment Leagueの略。Empowermentは「権限付与」や「能力開花」などと訳される。
岡島喜久子チェア(元日本代表)は「女性が活躍する社会の実現がWEリーグの理念」と語る。
■4月24日からプレマッチ
秋の開幕に先駆けて、4月24日から6月5日まで「プレシーズンマッチ」が各地で行われ、各チーム、ホーム2試合、アウェイ2試合の22試合を戦う。
INAC神戸は4月24日にJ-GREEN堺でAC長野と対戦する。
試合は、ユーチューブの『official INACTVweb』で試合終了後に配信される予定。
(浮田信明)