不適切なケアが発覚した兵庫県神戸市灘区の特別養護老人ホーム「きしろ荘」を運営する社会福祉法人の従業員が長時間労働の是正やハラスメントの防止を求めて労働組合を結成しました。
全国一般兵庫地方労働組合の支部として労働組合を結成したのは社会福祉法人六甲鶴寿園の従業員たちです。
六甲鶴寿園を巡っては運営する神戸市灘区の特別養護老人ホーム「きしろ荘」で長期間にわたって入所者を週1回程度の入浴しかさせなかったほか資格のない職員が入所者の胃にチューブで栄養や薬を補給する「胃ろう」などの処置をしていたことが分かっていて、施設の担当者は「人手不足だった」としています。
労働組合はきしろ荘をはじめこの法人が運営する5つの施設で、多数の職員が理事長らから長時間にわたる叱責を受けるなどのパワハラを受けたほか、残業代が支払われていないなどとして法人に対し長時間労働の是正やハラスメントの防止を訴えています。
さらに、神戸東労働基準監督署から賃金台帳と出勤簿が合わないなどとして2020年3月と9月に是正勧告があったとも指摘しています。
六甲鶴寿園は「理事長しか答えられない」として現時点で取材に応じていません。