加古川市で2016年に市立中学校2年の女子生徒がいじめを受けて自殺した問題で、学校が適切な対応を怠ったとして両親が市がおよそ7700万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が神戸地裁姫路支部で開かれ、市側は請求棄却を求め、争う姿勢を示しました。
訴えによりますと加古川市立中学校に通っていた女子生徒(当時14)は小学5年生ごろから、本人が嫌がるあだ名を付けられ、中学校でもクラスや部活で無視されたり「うざい」と悪口を言われたりするなどしました。
また、2015年11月には生徒は両親に「部活を辞めたい」と訴え、顧問らはいじめの内容をメモに書かせていましたが、顧問は部員同士のトラブルと判断しメモをシュレッダーで破棄していたということで、両親は不誠実な対応を繰り返したとして市に対しおよそ7700万円の損害賠償を求めています。
10日神戸地裁姫路支部で開かれた第1回口頭弁論で、両親が「娘の笑顔を返してください。 真摯な対応で今からでも臨んでいってくれることを切に願う」と意見陳述しました。
一方、市側は「メモの破棄は部員との関係が改善されたからでいじめの存在を黙殺しようとしたものではない」としたほか、「いじめ行為は担任の目に触れるようなものではなくいじめの存在に気付くのは容易ではなかった」と主張し、法的責任を否定し、請求棄却を求めました。