2020年06月02日(火曜日) 16:19 地域・まち

久元市長が生出演 神戸市民の声に回答

新型コロナ対策について、神戸市の久元喜造市長にお話を伺っていきます。

-市民の声を受けて率直な感想は

本当にコロナは私たち初めての経験ですから、いろんなご意見があります。また同じテーマについても意見が分かれていることも多いと思うんですね。
ですからいろいろな市民の皆さんのご意見をお伺いして、できるだけ最善の選択を自分なりにしていきたいと思います。

【多かった神戸市民の声①】国からの10万円給付金を早く

-特別定額給付金の支給に向けた進捗状況は

これは全国の自治体で大問題になってまして、とにかく国民の皆さんは一刻でも早く手元に欲しいと。
しかし、これは国全体と同じシステムを使ってるんですよね、「マイナポータル」っていう。これでオンライン申請ができるんですが、これが非常に使い勝手が悪い。残念ながら自治体の力ではどうしようもありません。
しかし、それはそうであっても一刻でも早くお手元に届くようにしたいと。神戸市ではオンライン申請も5月1日からできるようにいたしました。それから郵送も5月14日に発送して20日には終わっています。5月25日には全部もう届いているはずです。
とにかく大きな自治体の中では一番、トップランナーを走りたいというふうに思ってまして、近隣の都市の中でもですね、一番早く発送をし、それからオンライン申請の振り込みも5月18日から始めましたし、郵送の申請も5月中にスタートをいたしました。これはもうとにかく全力でトップランナーを走ると、一番早く届くように全力を尽くします。

-かなりの人員を割いている

事務センターを作りましてね、250人のスタッフの皆さんが分担して手際よく作業をしていただいています。全国の自治体では一番多いと思うんですけれども、約8割の申請書がもうすでに神戸市に届いています。ですからこれをとにかく口座に一刻でも早く届ける。250人の皆さんが全力で頑張ってくれています。

【多かった神戸市民の声②】学校再開は感染対策をして段階的に

神戸市私立学校園の対応

  開始当初 夏休み日数
幼稚園 各学級2分割・午前保育 33日
小学校 各学級2分割・午前授業 26日
中学校 各学級2分割・午前と午後授業 17日
高等学校 授業開始9時以降・部活動 週3日・1日90分 17日
特別支援学校 各学級2分割・午前授業  26日
高等専門学校 オンライン授業中心 20日

-再開にあたって最も重視した点は

最も重視したというよりも、いろんなことを一緒に考えていかなければいけない。とにかく感染しないように、それから子どもたちと健康と安全。特に感染しないということと同時にこれから暑くなりますから、熱中症にかからないということが非常に大事です。そして学習の遅れを取り戻す。これを一緒にやっていかなければならないと思います。
まさに6月12日までは慣らし運転のようなかたちでこういうかたちでスタートをいたしまして、そのあとは本格的に授業も行うというふうにいたします。
それから夏休みの日数ですね。小学校が26日、中学校が17日で、兵庫県内では最も長い夏休みを取る。これについては意見が分かれると思います。しかし、神戸市として重視したことは、学習の遅れを取り戻すということと熱中症を予防する。神戸市は普通教室は全部エアコンが入っておりまして、体育館もこれからスポットクーラーを付けることにしますが、登下校のときにやっぱり熱いですから熱中症を防がないといけません。そういう判断で教育委員会としてはこれだけの夏休みを取ったということですので、これはぜひご理解をいただきたいと思いますね。

-北九州市では学校で感染が起きている例もある。市内の保護者も心配していると思うが

新型コロナウイルスは非常に厄介なウイルスで、この先どうなるかというのは分からないです。神戸でも感染が発生する、北九州で起きたことが神戸でも起きないという保証はありません。ですから学校の中での感染をどう防ぐのか。
やっぱり夏ですからエアコンをつけないといけないんですけれども、換気をして空気を入れる。空気を入れ替えながら同時にエアコンも使いながら熱中症も防ぐ。それから消毒液もきちんと配置をして手洗いなどもこまめにやっていただく。先生方にはご苦労をおかけしますが、そういう子どもたちへの指導をしっかりと先生方にはお願いをしたいと思います。

-詰め込んでもいけないが、体力も学力も遅れを取り戻さなければいけない。これをうまく両立できるのか

できるだけこれを両立させていく。それが求められていると思いますね。

-可能か

そうしないといけないですね。

【多かった神戸市民の声③】PCR検査を希望者全員に

-1日までで19日間連続で神戸市内の新規感染者はゼロ。この現状をどう捉えるか

これは全国的な現象でもあるんですが、5月13日に発生して以来発生しておりません。やはり終息をしてきたということだと思います。
緊急事態宣言が解除されて、今我々はですねやはり局面が変わったと。経済活動を再開する(局面になった)。3つの密を避けながら日常を取り戻していかなければいけない段階に入ってきているというふうに思います。
そしてもしも北九州市のようなことが起きる、感染が発生しているということであれば、今度はもう一回緊急事態宣言の前の段階に戻らなければいけません。これは国や県の判断もありますが、そういうことに速やかに戻っていく。
今の段階では一応終息をしているというふうに考えられるので、注意をしながらですけれども、日常生活を取り戻す、経済活動を再開する、お店にも行っていただくという段階ではないかと私は考えております。

-「PCR検査を希望者全員に」という市民の要望も多い。市では一日最大で何件のPCR検査を受けられるのか

結論から言うと462検体。これは全国の自治体の中でも相当多いほうです。全員に検査をしないというのはこれは国の方針です。諸外国によっていろいろと考え方が違うんですけれども、私はこの国の方針に従ってやるということが適当だというふうに思います。というかそれ以外の判断は自治体としてはとれません。
実質的にはPCR検査っていうのはウイルスの量が少なければ反応しないので、これを大幅に増やすわけですね。ですから検査そのものにも危険が伴います。検査する前に喉の奥から検体採取をしないといけないんですけれども、これも危険が伴います。
ですからやはりこれは訓練された方々が、あるいは医師が検体採取をして専門家が検査をするという体制。これをしっかりと整えるということで、神戸市の環境保健研究所がやっているわけですけれども、さらに病院でも1日200検体やっていただく。それからシスメックス株式会社さんとも連携をして、日本でも初めての自治体と民間企業と民間検査機関がチームを組んでですね、そして検査をすると。これも100検体を増やしました。それからついこの前ですね、神戸医師会と20検体、これを医師会でもお願いすることで、全部で462検体ということになっているわけです。今は感染が収まっていますけれども、もしも感染の兆しがあればこれがフル稼働していくということになります。

-神戸市では「こうべ医療者応援ファンド」という医療従事者を支援するファンドを創設したが、現状と使途については

これは非常にありがたいことに、たくさんの皆様からファンドに寄付をいただきまして、1日時点で約4億5千万円。ものすごくありがたいことですね。そして、4億5千万円の内の3億円についてはすでに配分委員会のほうで交付先の病院を決めて配分をしておりまして、本当に第一線で頑張っておられる医療従事者の方の待遇の改善やいろんなかたちで有効に各医療機関に使っていただければと思っています。

【多かった神戸市民の声④】市長の情報発信を積極的に

神戸市もホームページを非常に分かりやすくしました。個人と事業者のみなさんのページを分けて、神戸市の政策だけではなくて国や県の政策も一覧性があるかたちで提供しています。FacebookやTwitterなどの発信もしっかりと行っていきたいと思っています。

-(小林祐梨子さん)他の自治体では水道料金が無料であったり市民税が減免になっていたり、いろんな施策があると思うんですけれども、規模の大きい神戸市ならではの新たな取り組みの案とかってあったりするんですか?

これは全国の自治体であまりやっていないんですけれども、家賃に非常に困っておられる皆さんがたくさんいらっしゃいますから、家賃の助成ということ。これも補正予算で10億計上いたしましてオーナーの皆さんに助成をするということをしましたし、それから新しい分野にチャレンジする、同じサービスをやっているけれども別のかたちでやってみようとか、例えば飲食店でデリバリーに取り組むとか。これに対してかなり思い切った4分の3の助成をする。こういうこともやっておりまして、さらに6月に議会が開かれますから、それに向けて神戸独自の、例えば文化芸術あるいはスポーツの分野でも新たな支援ができないか早急に今検討しているところです。まもなく発表できるのではないかと思います。

2020年6月1日放送「情報スタジアム4時!キャッチ」より

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