大阪高裁
2010年に神戸市北区で男子高校生を殺害したとして、1審の神戸地裁で懲役18年の判決を受けた当時17歳の男の、控訴審の初公判が大阪高裁で開かれました。
事件当時17歳だった男は、2010年10月、神戸市北区の路上で、高校2年生だった堤将太さんをナイフで複数回刺して殺害したとして殺人の罪に問われ、おととし6月、1審の神戸地裁で懲役18年の判決を受けました。
1審では殺意の有無と刑事責任能力の程度が争われましたが、神戸地裁は殺意を認定し、完全な刑事責任能力があったと判断。
男は判決を不服として控訴していました。
25日、大阪高裁で始まった控訴審で弁護側は、「被告は精神疾患で心神耗弱状態だった」と改めて訴えた上で「量刑が重すぎる」と主張しました。
一方、検察側は「精神状態に問題はなかった」として控訴棄却を求めました。
被告の男は出廷しませんでした。
意見陳述では、将太さんの父・敏さんが、「被告は罪に真摯に向き合おうとせず、責任を逃れることしか考えていない」と述べました。
裁判は25日で結審し、判決は6月20日に言い渡されます。