ダイコンの花や菜の花で作られた「生」の文字
畑を所有する萩本啓文さん
乗客ら107人が死亡したJR福知山線脱線事故から4月25日で20年となるのを前に、兵庫県尼崎市の現場近くの畑では、記憶の風化防止の願いを込め「生」の花の文字が作られました。
尼崎市の事故現場近くの畑では、10年前から毎年、記憶の風化防止の願いを込め縦横およそ10メートルのダイコンの花や菜の花で「生」の文字が作られています。
花文字を作ったのは、畑を所有する萩本啓文さんで、秋に稲刈りをしたあと10月中旬に種がまかれ、事故が起きたこの時期に花が咲くようシートをかぶせて保温するなどして大切に育てられています。
萩本さんは、近くの別の畑で「命」という花文字を作り続けた松本三千男さんから影響を受けて取り組みを始め、「生」の文字には、事故の犠牲者の追悼とともに「今生きることについて考えて欲しい」という願いが込められています。
事故から20年となる4月25日には、現場付近で追悼慰霊式が営まれます。