【特集】見慣れた景色に潜む「ポートピア花壇」 その正体は“44年前の置き土産”!?

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  • ポートピア花壇(神戸・長田 西部市場前)

  • 1981年に開催されたポートピア'81

  • ポートピア花壇を撮影する酒本さん

  • 川西市の公園で当時のテーブルを発見

  • サンテレビの当時の映像にも映っていました

  • 「ポートピア'81」のプレートが残る貴重な花壇(神戸市長田区・西部市場前)

あすから4月、いよいよ大阪・関西万博開幕が迫ってきましたが、兵庫県民にとって万博と言えば、1981年神戸で開かれた博覧会「ポートピア’81」を思い出す人も多いのではないでしょうか。

44年前の博覧会を見守り、今もあちこちでひっそりとたたずむ「ある物」を追い続ける男性を取材しました。

■どこかで見たことあるような…? それ「ポートピア花壇」かも!

何気ない景色に溶け込んだ…花壇。

白地にラインの入ったこのデザイン、どこかで見たことありませんか?

この花壇、実はある秘密を持っています。

その答えを知るのが、神戸市の会社員・酒本健実さん(30)です。

花壇の写真を熱心に撮影して…さらにメジャーで計測まで!?一体何をしているのでしょうか?

【酒本健実さん】

「間違いなくポートピア花壇です」

ポートピア花壇???

聞き慣れない言葉の由来は、その昔、神戸で開かれたあるイベントにさかのぼります。

■44年前の「ポートピア’81」 会場の花壇は閉幕後 県内に散り散りに…

1981年に開かれた「神戸ポートアイランド博覧会」、通称ポートピア’81。

遊園地「ポートピアランド」や、パンダの展示をはじめ、日本や世界のさまざまな技術を紹介するパビリオンには、180日の会期中1600万人以上が訪れ、後の地方博覧会ブームの火付け役にもなりました。

ポートアイランドの会場には、緑化計画の一環で1215個の花壇が設置されていましたが、これらは、閉幕後県内のあちこちに移設されたものの、詳しい場所を記録した資料は残っていません。

■どこに行った?どれだけ残っている? 「ポートピア花壇捜索隊」結成!

あれから44年。

およそ2年にわたり、この「ポートピア花壇」を探し続けているのが酒本さんです。

【酒本健実さん】

「一番最初に出会ったのが約2年前の春なんですけど、広告のプレートのところにポートピア’81という文字がすごくきれいに残っていて、そこで初めてポートピア’81の時に作られた花壇と分かったんですけど、そう言えばなんとなく今まで神戸市の街の中で同じような花壇があるなとそこで初めて思って、そこから一体何個作られたのか どこへ運ばれてどこまで遠くへ運ばれたのかというのが気になって調べ始めたのがきっかけですね」

調査の成果を自費出版の本にまとめ、今回、第3巻が完成。

新たに見つかった花壇や、ポートピア博覧会を知る人たちへのインタビューなどが、90ページ以上にわたりまとめられています。

「ポートピア花壇捜索隊」として、来る日も来る日も、その行方を追い続けてきました。

【酒本健実さん】

「本を作るぞ となり始めてからは毎日スマホとにらめっこして、グーグルマップで上空から見て花壇の影がないかとか、実際に公園とか公民館にストリートビューで見てそこにないか調べて取材しに行く」

■約500個の置き場所を特定! テーブルや灰皿が残された公園も…

ただ、動画で残された記録は少ないそうで、サンテレビが取材した当時の映像を見てもらうと…

【酒本健実さん】

「ありそう…あったあった!これです! いとおしい気持ちになりますね」

「やっぱり動いていると当時のワクワク感とか熱量がダイレクトに伝わってきますね… これDVDにしませんか?」

■「いつか見られなくなるかもしれない風景を後世に」 捜索続ける酒本さんの思いは

今回、新刊の発売を記念して、ポートピア博の思い出を振り返る巡回展が、神戸・元町の書店「1003」を皮切りに始まりました。

店内の一角には、酒本さんが調査の中で集めたグッズがずらり。

【訪れた人は】

「これ、パンダフル弁当ですね 当時コマーシャルもやってたんですよ」

「灘区で2つ3つ見つけて、Towersさん(酒本さんのペンネーム)に連絡して、そこからきょうが初お目見えなんです こういうことをやられているというパワーにびっくりして 少しでも参画したい」

「花壇の本も1巻は買っているんですけど、2巻と3巻はきょう買って帰ろうと思って、あちこちで見かけるのは気にしていたんですけど、まさかこんなにまとめる人が出てくるとは思わなかった」

来場者の中にはこんな人も…

【閉幕後にポートピア花壇を運ぶ仕事をしていた人】

「新入社員の時にちょうどポートピアが始まって、その時にいろいろ仕事で関わったりしました 新人なんで大したことはやってないんですけど花壇を運んだ思い出があります」

【酒本健実さん】

「ようやくたどり着けたみたいなところがあって、花壇を運んだ方とか携わった方にまだお会いしたことがなかったので」

酒本さんの熱意が、思わぬ人との縁を結んでくれました。

【酒本健実さん】

「それぞれポートピアの思い出があったりとか当時への思いがある方がいらっしゃると分かりましたし、当時携わった方とお話できてすごくうれしかったです」

「ポートピア花壇もそうですけど誰からも注目されず消えていくものってあると思うんですね そういった5年後10年後もしかすると見られなくなるかもしれない風景のようなものをなるべく後世の人に伝えられるような本を作っていきたいなと思います」

ほんの少しの疑問から始まった調査。

みなさんも、見慣れた景色にふと目を凝らしてみると、新たな発見があるかもしれません。

◆巡回展「神戸博ポートピア’25」

4月6日まで 1003(神戸・元町)

4月26日~5月5日 淡路屋(神戸市兵庫区)

5月10日~6月1日 甘夏書店+ikkA(東京都墨田区)

6月14日~22日 まがり書房(大阪府池田市)

7月12日~21日 シカク(大阪市此花区)

8月2日~17日 まちラボ(神戸市中央区)

9月4日~15日 花森書林(神戸市中央区)

◆ポートピア花壇の情報お待ちしてます!

酒本さんのXアカウント(@towers1961101)または towers196136101@gmail.com まで

◆書籍「ポートピア花壇捜索隊」のお求めは…

https://towers1961.base.shop

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