核兵器を搭載していない証明書を外国艦艇に求める「非核神戸方式」を採用する神戸港に、アメリカ軍の掃海艦が入港しました。
1975年の市議会での決議以降、アメリカ軍艦艇が神戸市に入港するのは初めてとなります。
24日午前9時、神戸港の摩耶埠頭に接岸したアメリカ軍の掃海艦「ウォリアー」。全長およそ70メートル、排水トン数1250トンです。
24日は報道陣に操舵室や機雷除去装置など、普段見ることができない船の内部が公開されました。
アメリカ軍によりますと、今回の寄港は乗員の休息や補給が目的ということで、報道陣の取材に対し、艦長のレイモンド・ヴァラヨ・ピアナ少佐は、「皆様に温かく迎えてくださり感謝申し上げます」と日本語であいさつしました。
神戸市議会では1975年に外国艦艇に非核証明書を求める「非核神戸方式」を全会一致で決議。
神戸市はこれまで非核証明書の提出を求めてきました。
今回、アメリカ側から非核証明書の提出はなかったものの、「核兵器を搭載していないことに疑いはない」とする外務省からの書面と、市とアメリカ総領事館による直接の会談を踏まえ、港湾管理者である市長が入港を許可したということです。
摩耶埠頭周辺では、入港に反対する市民団体などおよそ100人が集まり、抗議活動が行われました。
また、24日の市議会の経済港湾委員会で、一部の議員は「非核神戸方式」の議会決議が反故にされたとして市の一連の対応を非難。
久元市長に説明責任を果たすよう求めました。
アメリカ軍の掃海艦は26日まで神戸港に停泊する予定です。