■全員180㎝台
女子バレーボールSVリーグ・ヴィクトリーナ姫路は1月24日、高校生ルーキー3名の入団記者会見を姫路市内で行った。
◇秋本美空(あきもと・みく 共栄学園高 アウトサイドヒッター 185㎝ )
◇河俣心海(かわまた・ここみ 下北沢成徳高 オポジット/ミドルブロッカー 183cm)
◇矢田和香(やだ・わか 今治精華高 ミドルブロッカー 186cm)
の3選手。
いずれも将来性あふれる逸材とあって、世界遺産・姫路城を望む記者会見場は大勢の報道陣でうずまり、同席したアヴィタル・セリンジャー監督(元オランダ女子代表監督)の前で3選手が抱負を語った。
背番号は秋本が「1」、河俣が「20」、矢田が「21」。
3選手の主な発言を紹介する。
■秋本/目標は高橋藍
秋本美空は神奈川県出身。
“春高バレー2025”で共栄学園高のエースとして母校を19年ぶりの優勝に導いた。
2023年には16歳で日本代表登録メンバーに選出。
母はロンドン五輪バレーボール銅メダリストの大友愛さん。
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「世界を知っている(セリンジャー)監督のもとでプレイしたいと思い入団を決めました。母からは、『監督の考え方はすごくいい。成長できると思うから頑張って』と言われました。
身長が高くてレシーブもできるのが自分の強み。自分はパワーがないので、もっとパワーをつけて、力強いスパイクが打てるようにしたい。
世界に挑戦したい気持ちはある。オリンピック選手になれるように今後成長していきたい。早く試合に出て、自分がどれくらい通用するか確かめたい。
(目標は)男子の高橋藍選手(サントリー)。スパイカーだが、レシーブも繋ぎもできる。自分もそうなりたいと思っているので、あこがれている。
(同期3人は)全員、人見知りなんですけど(笑)、同期でいるときは心海(河俣)が面白いことをします。変顔とか(笑)」
■河俣/レベル高めたい
河俣心海は東京都出身。
“春高バレー2025”決勝で秋本と対戦。
どんなポジションもこなすオールラウンダーで、2024年に全日本高校選抜に選出。
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「アヴィタル(・セリンジャー)監督のもとで学びたいと思って決めました。
今年度はミドルブロッカーとしてブロックの技術も上げてきた。(これからは)レシーブの部分で、どんなボールでも上げられるような技術が欲しい。もっともっと自分のレベルを高めて、基準となる土台ができてから海外に挑戦をしたい。
(ヴィクトリーナは)一人ひとりの技術が高くて、チームとしてまとまっていていると感じているので、ついていきたい。
(目標は)高校で1年先輩の内澤明未(うちざわ・あみ=東京女子体育大)さん。コートにいるだけでチームの雰囲気が良くなり、すごく安心できる存在だったので、自分もそういうふうに思われたい。
(これからの楽しみは)自分がどれだけ上手くなっていけるのかというのも楽しみだし、一人暮らしをするので、可愛く…(報道陣から笑い)」
■矢田/ビーチは封印
矢田和香は愛媛県出身。
最高到達点305㎝の高さから強烈なスパイクを打つ。
2024年佐賀国スポではビーチバレーボール少年女子で優勝。
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「ヴィクトリーナはすごく勢いがあるチームで、自分もその中に混ざって活躍したいと思い決めました。
ブロックとクイックが自分の武器。リードブロック(=相手セッターのトスを見てから動き出すブロック)はあまりできていないので、先輩方のプレイを見て成長していきたい。最終的には海外に挑戦したい。
(楽しみは)自分がどれだけ通用するかということと、姫路城に登ったことがないので行きたい。
同じポジションの荒木彩花選手(SAGA久光)が目標。ブロックの横移動や手の出し方がすごく上手い。場の雰囲気を盛り上げる選手なので、自分もそうなりたい。
(ビーチバレーは封印かと問われ…)
このような素晴らしい環境でプレイさせてもらえるので、自分はバレーに集中して、引退してからビーチバレーをします(報道陣から『ほう』という声)」
■デビュー急がない
会見でセリンジャー監督は3選手について、
「素晴らしい能力を秘めている。その力を最大限に発揮するよう導く」。
また実戦デビュー時期について、
「急いでいない。チームのシステムを理解してからだ。どのポジションが合っているか、これから見たい」と語った。
SVリーグ戦は中盤に入った。
好調ヴィクトリーナ姫路は3位につけ、年末の皇后杯優勝に続く“2冠”をめざす。
リーグ戦の行方と、大型ルーキー3人の今後が楽しみだ!
(浮田信明)