兵庫県の神戸大学医学部付属病院は、外来担当の医師が70代の女性患者の肺がんの疑いを示す診断報告の確認を怠り、治療が遅れる医療事故があったと発表しました。
病院によりますと、70代の女性患者は2016年に心臓血管疾患で入院して以降、定期的にCT検査を受けていました。2022年と2023年の検査で、肺がんの疑いがありましたが、外来担当医2名はそれぞれこの診断報告の確認を怠ったということです。
女性の肺がんが発覚したのは2023年10月で、早期に対応されていれば治療ができていたものの、完全に取り除くことができない状態まで進行してしまっていたということです。
神戸大学医学部付属病院 眞庭謙昌 病院長
「当該疾患に対する診療に集中したために(診断報告の確認を怠った)という表現になる。(発覚時の肺がんは)ステージで言うと4相当」
病院は診断報告の見落としを防ぐアプリの使用を徹底するなど、再発防止に努めるとしています。