かつて兵庫県宍粟市を中心に兵庫県内で盛んだった、鉄づくりの歴史をたどる特別展が姫路市の博物館で開かれています。
この特別展は宍粟市の山間部で盛んだった、砂鉄から鉄をつくる「たたら製鉄」を中心に、弥生時代から現代にかけての県内の鉄づくりの歩みを、約130点の資料で紹介しています。
宍粟の鋼は江戸時代以降も刀の素材としても重要視されていて、銘の部分に「宍粟」の文字が刻まれた刀剣も展示されています。
この他、江戸時代に使われていた「たたら製鉄」の道具や、砂鉄と木炭を燃やす様子を描いた絵画なども出品され、様々な苦労を重ねながら進められてきた県内の鉄づくりの歴史を学ぶことができます。
【兵庫県立歴史博物館 鈴木敬二学芸員】
「兵庫というのが製鉄をずっと長く続けていた。特に宍粟がそういった中心地だったということを知ってもらいたいということが一つ。順々に木を切る山を移動していき自然を回復しながら製鉄を行っていくという様が見てとれます。現代のSDGSにつながるような活動を意図せず行っていたというところを感じてもらえればと思います」
この特別展は11月24日まで、兵庫県立歴史博物館で開かれています。