兵庫県の元県民局長の男性が作成した告発文書を巡り、県議会の百条委員会で9月6日、県が男性の告発を公益通報として扱わず懲戒処分とした経緯などについて、斎藤知事の証人尋問が行われました。
委員長から、「3月21日に、片山元副知事や側近幹部を招集し、文書について調べるよう指示したのか」と問われた知事は。
斎藤知事:「内容として問題があるように認識しましたので、しっかり調査するように指示しました。事実でないことが含まれていると感じましたし、誰がこの文書を作成したのか、なぜ作成したかなどを把握することが大事だと指示しました」
人事課から「第三者委員会を設置し、内容を検討した方がいいのでは?」と進言されたという話が出ていることに関しては。
斎藤知事:「具体的に何か提案を受けたり話したりした記憶はない。第三者委員会をやりましょうという話はなかった」
そして、西播磨県民局長による告発文書の作成と配布については、公益通報には当たらないとの考えを改めて示しました。
斎藤知事:「具体的な供述や信用性の高い証拠とか文書に書かれていない、うわさ話を集めたと元県民局長が供述していたと報告を受けました。外部通報で保護される要件を満たしていないと判断しました」
Q:通報対象の片山氏が元県民局長の事情聴取をしたことについて
斎藤知事:「私の認識としては告発というより誹謗中傷性の高い文書だと思っていたので、作成者の内容の意図を含めて調査することは問題ない」
Q:告発を握りつぶそうとしたという考えは
斎藤知事:「そういう認識はなかった。作成者がどなたかを探すことは必要なことだった」
また、4月上旬に人事課から、「公益通報の結果を待ってから処分すべき」と進言があったとする証言に関しては、「そんな記憶はない」と否定しました。
そして最後に委員長から、「道義的な責任を感じているか?」と聞かれた斎藤知事は。
斎藤知事:「大事なのは県が行政機関としてやっている。手続も法的な観点に対して県としても訴訟に耐えられる形でやっている。法的な問題はないと私は認識しますので、県、知事としての対応は問題なかった」
改めて一連の対応に問題はなかったとの認識を示しました。