元西播磨県民局長が作成した告発文書に記された優勝パレード資金の還流疑惑について、兵庫県の産業労働部が、補助金を出す立場であるにも関わらず金融機関に直接寄付を依頼していたことが分かりました。
元西播磨県民局長の告発文書には、2023年11月の阪神・オリックスの優勝パレードの資金を巡り、金融機関への補助金を増額する見返りとして、協賛金を寄付させたとする「資金の還流」疑惑が記されていました。
しかし、斎藤知事は6月の記者会見で疑惑を否定しています。
19日午前、県議会の産業労働常任委員会が開かれ、産業労働部に対し、委員から企業への寄付の依頼に関する質問があがりました。
丸尾牧委員
「産業労働部として、金融機関を対象とした優勝パレードの寄付金集めはしていませんか?」
産業労働部総務課長
「産業労働部からは約30社に寄付金を協賛依頼文書で企業に依頼しております。金融機関はそのうち3社」
産業労働部金融官
「3社いずれも補助金を交付させていただいています」
パレードの運営自体は、県民生活部が行っていましたが、資金集めに関しては、全庁的に、それぞれの部署が担当する企業に寄付を依頼するよう指示があったということです。
補助金を出す立場の産業労働部が、金融機関に直接寄付を依頼していたことについては―。
産業労働部長
「パレードを実施するにあたりまして、寄付金集めにつきましては当初、実行委員会が「兵庫県につきましても全庁的に積極的にお願いしてください」ということで、普段から付き合いのある企業や団体を通じて依頼した。批判を招くようなことがあったことは受け止める」
また、午後からは百条委員会の理事会が開かれ、8月23日に初めて行われる県職員らへの証人尋問について、証人1人当たり1時間程度の質疑を行うことなどが決まりました。
百条委員会では、8月30日に斎藤知事にも証人尋問を行う予定です。