■ルーキーが活躍
全国の女子野球クラブチームが日本一を競う「第19回全日本女子硬式クラブ野球選手権大会」(7イニング制)が、8月9日から13日まで千葉県内で行われた。
阪神球団が運営するクラブチーム「阪神タイガースWomen」(TW)は4回目の出場。
2年前に優勝して全国初タイトルを手にしたTWは、V奪還をめざした。
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・2回戦
○阪神タイガースWomen 7-3 ホーネッツ・レディース
TWは9日の初戦(2回戦)で北海道のホーネッツ・レディース
と対戦した。
初回、守備の乱れから1点を先制されたが、その裏、田口真奈の2点タイムリーで逆転し、さらに2回には中江映利加の2点タイムリーで加点するなど、ヒット11本で計7点を奪った。
ルーキーの高橋愛(つぐみ)(岐阜第一高)が2番サードで先発出場し、3打数3安打と活躍した。
高橋のコメント:
「守備でいきなりミスをして足を引っ張ってしまったのでバッティングで取り返せてよかったです」
■長打で圧倒
・3回戦
○阪神タイガースWomen 10-3 侍
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TWは11日の3回戦で埼玉県の侍と対戦。
2回から6回まで連続得点し、12安打・10得点で快勝した。
5回には、6番・田中亜里沙の3塁打に続いて、7番・日野口加奈がタイムリー3塁打。
6回にも田中のタイムリー3塁打に続いて、日野口がタイムリー2塁打を放つなど、長打攻勢で相手を圧倒した。
日野口のコメント:
「今日はチーム全員でヒットが続き点に繋がることができた試合だったと思います!」
■代表同士が対決
・準々決勝
●阪神タイガースWomen 2-6 エイジェック
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準々決勝(12日)の相手は栃木県の強豪・エイジェック。
2021年、創設1年目のTWが初黒星を喫した相手で、22年には甲子園球場で対戦した(0-0でドロー)。
TWは、日本が7連覇したワールドカップ(7月~8月 カナダ)に出場した侍ジャパン女子・森若菜を先発させた。
森は初回、エイジェックの侍ジャパン女子・生井美桜(なまい・みさき)に先制タイムリーを打たれ、2回にも自らの暴投に内野のフィルダースチョイスやエラーが重なり、2回までに2点を奪われた。
一方、TWは攻撃面でもミスが出た。
初回、ヒットの侍ジャパン女子・三浦伊織キャプテンが2塁で牽制タッチアウト。
4回にも日野口が牽制タッチアウトを喫するなど得点が奪えず、逆に5回、エラーがらみでエイジェックに大量4点を奪われ、0-6と窮地に。
TWはその裏、1点を返し、最終7回にも高橋がタイムリーを放ったあと、なお二死満塁と攻めたが、そこまでだった。
三浦キャプテンのコメント:
「キャプテンとして、また1番打者としてチームを牽引することが私の役目でしたが、それをすることができず、チームのみんなに申し訳ない気持ちで一杯です。
チームに足りないところをもう一度整理し、次の大会に向けて成長していきます」
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大会は、読売ジャイアンツ女子チームが決勝(13日)でエイジェックを3-2で破り、連覇を果たした。
TWの次の目標は、10月に愛媛県松山市で行われる全日本選手権(クラブチームに加えて高校・大学チームも参加)の連覇だ。
(浮田信明)