海の栄養を豊かにして海産物を増やそうと、海に肥料を投入する「施肥」の導入に向けた試験調査が神戸で行われました。
この試験調査は神戸市の須磨海岸沖で市の漁業協同組合が県などと協力し、2024年4月から3カ月にわたり行ったものです。
近年、瀬戸内海では水質は良くなったものの海の栄養不足が問題となっていて、イカナゴやノリの不漁など漁業にも大きな影響を与えています。
こうした状況を改善しようと行われた調査では、水深6~10メートルの海底に設置した漁礁に有機物や窒素などの栄養分を含んだ肥料を10日おきに投入。
期間中で約22トンの肥料を使用したということです。
今回の調査の結果、プランクトンを餌にするゴカイや二枚貝が増加する条件などが分かったということで、漁協は、新たな漁礁の設置や施肥の本格的な導入を検討したいとしています。