医療機関などに機器を販売する際に試薬も合わせて購入させたとして、公正取引委員会は4日、独占禁止法違反の疑いで大手医療機器メーカーの「シスメックス」を立ち入り検査しました。
独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査を受けたのは、神戸市に本社を置く東証プライム上場の大手医療機器メーカー「シスメックス」です。
関係者によりますと、シスメックスは血液が正常に固まるかどうかを調べる「血液凝固測定装置」で国内シェア最大手ということですが、2019年ごろから、病院などの取引先に自社の機器を販売する際試薬の購入を条件とし、公正な競争を阻害した疑いが持たれています。
独占禁止法では、商品を販売する際に他の商品と一緒に購入させる「抱き合わせ販売」は禁止されていますが、シスメックスは血液凝固測定装置を販売する際に自社の試薬だけを使用するよう求め、購入させていたとみられています。
公正取引委員会は今後、関係者から話を聞くなどして詳しい経緯を調べることにしています。