神戸市は葬儀や納骨を頼める人がなく生活にゆとりがない高齢者を対象に、生前の葬儀契約などをサポートする事業を始めると発表しました。

神戸市によりますと市内で1人で暮らす高齢者は2020年時点でおよそ10万人で、20年前と比べておよそ1．9倍となっています。

また、亡くなった後に引き取る家族がなく市が保管している遺骨は2023年時点で183体で、10年前と比べて100体以上増えていて、市立墓園のあり方を検討する有識者会議からは「家族の有無や経済状況などにかかわらず、葬られる機会の提供が必要」といった意見が出されていました。

こうした状況を受け、神戸市は高齢者を対象にした相談窓口を設け、生前の葬儀契約や納骨手続きなどを支援する「エンディングプラン・サポート事業」を始めると発表しました。

対象は市内で1人で暮らし、頼れる身寄りのない概ね65歳以上の高齢者で、年収230万円以下などの要件がありますが、希望があれば、対象外であっても相談を受け付けるということです。

「エンディングプラン・サポート」の相談窓口は6月3日に神戸市役所に開設され、相談日時は事前に電話やメールなどで予約が必要です。