■苦しんだ最終戦
<リーグワン1部 最終節>
○コベルコ神戸スティーラーズ 33-31 三重ホンダヒート(5/4)
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ラグビー・リーグワン1部のコベルコ神戸スティーラーズは5月4日、今シーズン最終戦をアウェイで三重ホンダヒートと戦った。
前半30分、14-14から三重にPGを与え、14-17とリードを許したが、35分にワイサケ・ララトゥブアのトライで逆転。
後半9分にもモールで押し込んで松岡賢太がトライを奪い、28-17とリードを広げた。
しかしここから三重に連続してトライとゴールを決められ、28-31と再び先行された。
追い込まれたスティーラーズは試合残り3分、敵陣深い位置のラインアウトから再びFW8人がモールで押し込み、北出卓也が逆転トライ。
からくも逃げ切った。
■山下裕史が大記録
スティーラーズのベテラン、現役16年目の元日本代表プロップ山下裕史(38歳 都島工高-京都産業大)がこの試合に途中出場し、リーグワンとトップリーグを合わせた出場試合数が歴代最多の「178」に到達した。
今シーズン限りで退団するニュージーランド代表、アーディー・サベアは欠場したが、1月にアーリーエントリーとして加入したフルバック伊藤大祐(22歳 桐蔭学園高-早大)が初出場し、キックやランで躍動した。
■サベア、世界のプレー
リーグワン1部はレギュラーシーズンの全日程を終了。
スティーラーズは9勝1分6敗、勝点「45」で5位と、あと一歩でトップ4に入れず、プレーオフ(PO)出場を逃した。
しかし昨シーズンの9位から4つ順位を上げ、647得点・89トライは、ともにリーグ2位の数字を記録した。
全試合に出場したスタンドオフのブリン・ガットランド(ニュージーランド)が、5トライ・66ゴール・20PGで計217得点を挙げ、得点王を初受賞した。
注目を集めた「世界最優秀選手」サベアは、15試合に出場。
8つのトライをはじめ、ディフェンス突破65回(リーグ3位)、タックル成功177回(5位)など攻守にわたって世界最高クラスのプレーを見せた。
今シーズンからチームを率いたデイブ・レニー監督は4日の試合後、「自分たちは間違いなく成長したと思うが、トップ4に入る力はなかった。いろいろな課題がある」と語った。
(浮田信明)