■週末に最終戦
男子プロバスケットボールBリーグ2部(B2)神戸ストークスは4月20・21日、レギュラーシーズン最終戦をホーム・ワールド記念ホールで行う(熊本戦)。
プレーオフ進出をめざすストークスにとって絶対に負けられないこの2試合は、現役引退を表明したベテラン松崎賢人(35歳)のホームでのラストゲーム。
プレーオフに進出できなければ、現役最後の試合となる。
17日、練習を終えた松崎に聞いた。
———–
Q.改めて引退の理由をー
「体のいろんなところが痛いとか…、あと年齢を重ねて、上手くなろうという気持ちが薄くなってきた。向上心を持った若い子たちに自分の枠を(譲ろう)とも考えた。年明けぐらいですかね、引退を決めたのは」
Q.まだまだできるのでは。先週の滋賀戦(14日)、3Qに3Pシュートを3本決めたー
「めちゃくちゃ、たまたまです(笑)」
(松崎は兵庫県相生市出身。
ポジションは“司令塔”となるポイントガード(PG)。
育英高-拓殖大を経て、2011年、創設されたばかりの「兵庫ストークス」(JBL2部)に入団。
その後、熊本に移籍したが、2016年、Bリーグのスタートと同時に、「西宮ストークス」に復帰した)
Q.ストークス入団当時はー
「(入場者が)200人いるかいないかの所でやっていた。Bリーグができて、観客数や選手の待遇面、何よりも知名度が上がった。今の若い子たちは恵まれていると思う」
Q.実働13年。423試合出場。1734得点ー
「数字については他の選手と比べて成績を残しているとは思わないが、ムード(作り)とか、コーチのやりたいことをみんなに伝えるとか、キャリアを通じて自分がやってきたことは良かったと思う」
■大観衆の前で
(ストークスには、松崎と同年齢でストークス一筋の谷直樹、1歳下でやはりストークス一筋の道原紀晃キャプテン、3年前にストークスに復帰した同年齢の中西良太のベテラン勢が健在)
Q.谷さんたちからはー
「谷、中西、道原には、チームに伝える前に引退を伝えたが、『そうなん』と…(笑)。4人でできたことにクラブに感謝している。昔からやっているメンバーがいる中で引退できるのは嬉しいこと」
Q.引退後はー
「正式には決まっていないが、クラブといろんな話をしている。今後もバスケットに携わっていきたい」
(ストークスは新しいトップカテゴリー「Bリーグプレミア」への参入をめざし、ホームゲーム年間9万人入場キャンペーンを展開してきた。ラスト2試合には各5000人以上が入場する見込み。21日の試合後、松崎の引退セレモニーが行われる)
Q.大観衆の前で引退ー
「大きな歓声の前でバスケットをできるのが一番の幸せだと思うので、最後、噛み締めながら楽しく2日間、過ごしたい」
■勝つしかない
ストークスは直近3試合に3連敗し、ついにプレーオフ進出圏の8位から転落。
静岡と順位が入れ替わり、8位静岡と同率の9位となった(同率の場合、直接対決の得点差で静岡が上位)。
ストークスがプレーオフに進出するには、残り2試合に2勝し静岡が1敗以上するか、1勝1敗で静岡が2敗しなければならない。
静岡が2勝すればストークスのプレーオフはなくなる。
森山知広ヘッドコーチは「チームの調子は悪くない。勝つしかない」と取材に答えた。
なお、ストークスは、20日、21日ともチケットは全席完売し、当日券販売の予定はないと発表した。
(浮田信明)