半世紀以上にわたり霊長類を研究し「サル学」の権威として海外でも知られる、河合雅雄さんの功績をたたえる展示コーナーが、兵庫県丹波篠山市にオープンしました。
4月13日、丹波篠山市民センター内にオープンした展示コーナーは、児童文学者としての河合さんのペンネーム「草山万兎」にちなんで「万兎(まと)の部屋」と名付けられました。
河合さんは丹波篠山市の出身で、京都大学霊長類研究所の所長や、兵庫県立人と自然の博物館の館長などを歴任。
半世紀以上にわたり霊長類を研究し、人間だけの特徴と見なされていた「文化」がサルの社会にもあることを立証するなど、日本の「サル学」の確立に尽力しました。
部屋には、河合さんがフィールドワークで使用していたかばんや双眼鏡などの愛用の品々が展示されている他、河合さんが記した書籍や資料などを読むことができるコーナーも設けられています。
丹波篠山市は、これらの展示を通じて市民が郷土に誇りを持つきっかけにしてほしいとしています。