浄水場での業務にあたりアスベストが原因とされるがんの診断を受けた宝塚市の元職員の男性が、公務員の労災にあたる公務災害に認定されていたことが分かりました。
公務災害の認定を受けたのは、宝塚市に住む68歳の男性です。男性は1982年から9年間、宝塚市の職員として水質検査に携わるかたわら、年に20回ほど、市内の浄水場で小学生の社会見学の案内係を行っていました。
建物の壁や天井にはアスベストの中でも毒性が強い青石綿が吹き付けられていて、男性はおととしの健康診断で胸に異常が見つかり、その後、アスベスト特有のがんである悪性胸膜中皮腫と診断されました。
男性は公務の中でアスベストにさらされ病気を発症したとして、ことし1月、公務災害の認定を受けたということで、29日の会見で、市は他の元職員への健康対策が必要だと訴えました。
会見を開いたひょうご労働安全衛生センターは、他の元職員のアスベスト被害の相談をTEL:078-382-2118で受け付けています。