■経験ないシーズン
<V2女子レギュラーラウンド>
○ヴィクトリーナ姫路 3-0 JAぎふリオレーナ(3/9)
○ヴィクトリーナ姫路 3-0 大野石油広島オイラーズ (3/10)
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女子バレーボールVリーグ2部(V2)ヴィクトリーナ姫路は3月9・10日、ホームのヴィクトリーナ・ウインク体育館でレギュラーラウンドの最終2戦を行った。
9日の試合。
この日も、レフトとバックから井上愛里沙(日本代表)とチャッチュオン・モクシー(タイ代表)、ミドルから宮部藍梨(日本代表)と伊藤麻緒、ライトから田中咲希と、シーズン中から見せてきた4方向の攻撃をセッター柴田真果がコントロールし、第1セット(25-16)と第2セット(25-13)を連取した。
第3セットはJAぎふに5連続得点を許し、10-14と一時リードされたが、井上のスパイクとサービスエースなどで逆転し、そのまま押し切ってストレート勝ちした(25-21)。
10日の試合。
セッターに櫻井美樹が起用され、キャプテン松本愛希穂、渡邉かや、佐々木千紘ら控えの選手も活躍して大野石油にストレート勝ちした(25-10、25-12、25-18)。
これでヴィクトリーナはV2レギュラーラウンド18試合を全勝で終えた。
失ったセットはわずか「1」で、17試合は全てストレート勝ちという“完勝”ぶりだった。
今シーズンからチームを率いたアヴィタル・セリンジャー監督(元オランダ女子代表監督)は、「18試合戦って落としたのは1セットだけというのは、私の指導者歴でも初めてのこと。大変満足しているが、まだファイナルが残っている」と気を引き締めた。
■圧倒的強さ
V2に降格した今シーズン、ヴィクトリーナはセリンジャー監督を招聘するとともに、井上、柴田、チャッチュオンら実績のある選手を大増強した。
セリンジャー監督は「100%」をスローガンに選手の意識改革に取り組み、試合でも練習でも自らの100%の力を出すよう指導してきた。
チームが全勝を果たした一方、個人成績では、総得点でチャッチュオンがリーグ3位(300得点)。
アタック決定率は、1位・宮部、2位・チャッチュオン、3位・伊藤とヴィクトリーナ勢が占め、ブロック決定率もチャッチュオンがトップだった。
■さらに高みを
V2ファイナルは、3月23日にレギュラーラウンド2位のルートインと3位の群馬が対戦。
その勝者と1位ヴィクトリーナが、翌24日に優勝を懸けて戦う(両日とも静岡県袋井市・さわやかアリーナ)。
男女バレーボールの国内リーグは、来シーズンからV1・V2・V3のクラス分けがなくなり、世界最高峰をめざす「S-Vリーグ」と「Vリーグ」に分かれる。
ヴィクトリーナはS-Vリーグへの参入を申請しており、来シーズン、さらに上位での戦いをめざす。
(浮田信明)