4年ぶりに返り咲き 神戸市がパン消費額日本一に

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神戸の人のパン好きは、なんでも日本一だそう。今回は、そんな神戸っ子のパン好きについて調べてきました。

2月、総務省の去年一年間の家計調査の結果が発表されました。

家計調査は、全国の県庁所在地や政令指定都市対象で、2人以上の世帯の「パン」の購入額で、神戸市が全国で1位となりました。

年間の購入額は4万1183円。神戸市がパンの購入額で1位になるのは、4年ぶりです。ちなみに、2位は和歌山市、3位は大津市でした。

現在、神戸市内に、パンの販売店はおよそ200店舗あります。今回、その中から人気の2店舗を紹介します。

まずは、7年前、元町にオープンした、水色の扉が目を引く「パネ・ホ・マレッタ」。

決して広くはない、こじんまりとした店内ですが、中には所狭しと焼きたてパンが並びます。その数、およそ100種類!

「パネ・ホ・マレッタ」のパンは、個性的でバリエーションが豊富なのが特徴。特に、甘い系・総菜系のパンは種類が豊富です。

そんなお店の人気のパン、トップ3を紹介します。

第3位は「カチャトーラ・ドッグ」。ナスやトマト、ズッキーニなどの野菜を煮込んで、ジューシーなチキンと共にパンではさみました。

第2位は「ダマンド・バナーヌ」。クロワッサンに自家製カスタードクリーム、チョコレートにバナナ、
上からアーモンドのクリームをかけて、ザクッと食感も楽しめるおやつパンです。

そして、第1位は…、お店オリジナルのモチモチの食パンに自家製ベシャメルソースをたっぷりとかけた「ムッシュドゥ・アメリケーヌ」。

エビの濃厚な旨味がギュッと詰まったソースに、たっぷりのチーズも相まって、パンというより、もはやひとつの料理です。

神戸市民のパン好きについて、オーナーシェフに話を聞くと…。

(パネ・ホ・マレッタ オーナーシェフ 西脇健介さん)
「やっぱり神戸の人って、おしゃれに敏感であるとか、目新しいものにすごく興味を示してくれる人が多いので。
攻めたパンを販売しても、興味を示してすぐ新作とか手に取ってくれるので、すごくやりがいのある地域だなと思って日々やっています」

続いては、神戸の老舗パン店のひとつ、昭和21年創業「イスズ・ベーカリー」。

店内には、食パンに、あんパン、フランスパンなどの定番ものから、食べ応え十分の総菜系のパンまで、
およそ170種類!とうれしいラインナップ。

気になる「イスズベーカリー」の人気のパン、トップ3は…。

3位は「牛すじ煮込みカレー」。神戸長田名物の牛すじをトロトロになるまで煮込んだカレーを包み、パン粉をたっぷりつけて揚げました。

2位は「ハード山食」。小麦粉本来の旨さを引き出した、山型の食パンです。「毎朝の朝食に」と常連客も多いということです。

そして、1位は…。長~い粗挽きソーセージをフランスパン生地で包んで焼き上げたイスズベーカリーの名物パン「トレロン」。

長さは、なんと70センチ以上。中のソーセージは、肉の調合・油の量・燻製具合にもこだわった、オリジナルです。

「食べきれない」という人には、食べやすいハーフサイズを2等分・6等分したものも販売しています。

(イスズベーカリー 社長 井筒大輔さん)
「神戸の方は、すごく神戸のパンに対しての自信と誇りがすごくて、食パンならこの店だったり、クロワッサンならこの店というような形で使い分けをされているのが、他の土地と比べて違うところかなと感じています」

実は、パンのうち、「食パン」だけの購入額を見ても、神戸市は年間1万3468円で全国1位でした。神戸市民は、なぜこんなにもパンが好きなのでしょうか。

その謎を探るため、訪ねたのは「兵庫県パン商工組合」。理事長に話を聞いてみました。

(兵庫県パン商工組合理事長 井筒英治さん)
「まず神戸港が開港したのが今から156年前なんです。それによって外国の方が神戸にたくさん移られて、外国の方の生活習慣ですとか食文化が神戸に根付いていった。
神戸にパン屋さんが一軒でき二軒でき三軒でき…ということで、よりいいものってどんどん店も増える→パンの技術も上がっていった→消費量が増えていった、というようなパターンかなと思いますね」

パン購入額、全国1位となった神戸市。その結果には、150年以上の神戸の長い歴史が関係しているのかもしれません。

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