■体を考えるのが趣味に
J1ヴィッセル神戸は2月6日、FW大迫勇也(33)との契約を更新し、2026年まで延長することに合意したと発表した。
合意を受けて6日、大迫がオンラインでの記者会見に応じ、「このチームで僕自身、成長できる」などと契約延長への思いを語った。
会見の内容は以下の通り。
—契約延長が決まって
「素直に誇らしいことですし、同時に強い責任感が増している感じはします」
—契約を延長した理由は
「去年、(J1優勝して)いい結果を得られたことは大きい。まだまだこのチームで僕自身、成長できると素直に思えたことと、これからのチームの方針を聞き、1つのピースでありたいと思った」
—チームの何に共鳴したか
「J1タイトルを取ったが、まだまだその結果に満足している様子ではなかった。僕ら選手たちも含め、まだまだ(タイトルを)もっと取りたいという気持ちになれたのが一番大きかった」
—チームでの役割は
「まずはピッチで違いを出すのが一番。そこに全力で、僕自身、成長していくことがチームを引っ張れると考えている。そこをブレずに…僕が今まで経験してきたことを若手に伝えたいし、Jリーグ全体をさらに盛り上げたい」
—新シーズンで何を見せたい
「からだ的にはすごくいい感じで、ここまでトレーニング詰めている。数値、データーをいろいろ取れるので、去年の今ごろと比べても、いいものが出ている。これをいかにピッチの中で落とし込めるかを常に考えている。この体をうまく結果に結び付けたい」
—筋トレも
「ずっとやっている。この年なので、バランスを悪く付けてしまうとケガのリスクも上がる。そこはトレーナーと考えながら……。体のことを考えて生活するのが最近すごく楽しくなっている。趣味みたいになっているので(笑)、すごくいいことかなと思う」
■チームを引っ張る
—他の選択肢は
「いろんな選択肢はあったと思うが、正直、そこまで深く、ほかのチームを探っていない。僕の代理人とクラブが話をして提示をされた。ヴィッセル神戸も僕に誠意を示してくれたし、僕もその誠意に対して、またここから頑張ろうと素直に思えたので、そんなに時間はかからなかった」
—2026年には36歳。どんな展望を
「全くないです。すみません(笑)。ただ、1年1年、本当にタイトルを取り続けたいし、1試合1試合、点を取り続けたいという思いは去年と変わらずある。それで気付いたら36になっていれば幸せだと思う」
—自身のどこを成長させたい
「個人としては、まずは体づくり。しっかりと動ける、強い体を作らないといけない。そこは日本に来て、もう1回、自分の体と向き合って、まだまだ成長できると実感できた。妥協せずに、自分と向き合い続けたい」
「チームとしては、昨シーズン初めてタイトルが取れて、Jリーグの中堅の選手も自信を持ってプレーできるようになった。今シーズン、また2人、3人と増やしていきたい。そういう選手のために、チームを引っ張っていきたい」
—J1連覇へのカギは
「満足せずに、どれだけチャレンジできるかが僕の中では大事だ。日々成長できるように、1試合1試合、チームとしてレベルが上がっていけるように、自信を付けていきたいと思います」
■常勝軍団へ
大迫の契約延長について、ヴィッセル神戸の永井秀樹スポーツダイレクターは、「日本最高のトップストライカーである大迫選手と、まずは2026年まで共に戦えるのは本当に嬉しい。これからヴィッセル神戸が“常勝軍団”になっていく過程を共に歩み、サコ(大迫)の力でヴィッセルをさらなる高みに引き上げてくれることを期待している」と語った。
2026年からJリーグは「秋春制」(8月開幕~翌年5月まで)に移行するため、大迫の契約は2026シーズンの途中までとなるが、永井氏は「大迫選手と前向きな話をして、シーズン最後まで戦ってくれることを願っている」とした。
大迫は1990年5月18日生まれで、2021年8月にヴィッセル神戸に加入。
昨シーズンは全試合に出場して22得点を挙げ、得点王・最優秀選手賞・ベストイレブンを獲得した。
(浮田信明)