淡路島の高校生が「線香作り体験機」を製作 万博の観光客に特産品をアピール

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2025年開催の大阪・関西万博を訪れる観光客に淡路島特産品の「線香」をアピールしようと、地元の高校生が線香を作る機械の製作に取り組んでいます。

小さな機械に練玉と呼ばれる粘土のようなものを入れます。ハンドルを回し、押し出されてきたのは、「線香」です。

淡路島は線香の産地で、その歴史は170年以上にも及びます。 この淡路島の特産品を、大阪・関西万博に合わせて外国人観光客にPRしようと、兵庫県線香協同組合が企画したのが「線香づくり体験」です。

淡路島では、これまでにも「線香づくり体験」は行われていますが、今回、組合が目指すのはより本格的なものです。

組合が「押し出し機」の製造を依頼したのは、「ものづくり」を通して社会に貢献する技術者を育てる洲本実業高校でした。

中心となったのは機械科の6人の生徒です。

線香の材料を混ぜ合わせた練玉を圧力で小さな穴から押し出し、細長い線香の形に成形する「押し出し機」。 生徒たちは2023年4月から製造を開始しました。

これまで試行錯誤の連続だったと言います。

当初は見本となるサンプルがなく、近くの鉄工所が使っていた、よく似た構造のプレス機を参考にしましたが、製造した1号機は重すぎて失敗。

先生の助言を受けながら構造を見直し、大きさを半分以下に変更。細部にこだわり、実験を繰り返しました。

学校の授業で作ってきたものと大きく違うところがありました。 それは、実際に人が使うという点です。

試行錯誤の末、大きさ15cm四方、高さ25cmの機械が完成。 一度に5本の線香を押し出すことができます。

現在はハンドルの重さも改善され、最適な練玉の柔らかさや押し出された線香の受け方など改良が進められています。

今後も試行錯誤を繰り返し、2025年春の完成を目指します。

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