「亡くなった方の悔しさに報いること」 阪神淡路の震災遺構「神戸の壁」絵図展

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阪神淡路大震災で焼け残った防火壁「神戸の壁」の絵図展が、1月22日から神戸市長田区で始まりました。

新長田合同庁舎の1階では、震災遺構の保存に尽力した現代美術家の三原泰治さんが描いた絵図40点やパネルなどが展示されています。

「神戸の壁」は、1927年ごろに長田区の市場に建てられ、神戸空襲や阪神淡路大震災の火災にも耐えた防火壁です。

震災後、公費で解体される予定でしたが、三原さんが代表を務める市民団体リメンバー神戸プロジェクトが災害を伝え教訓を生かす道しるべとして遺族である壁の所有者の理解を得て保存活動に取り組みました。

(三原さん)
「体験者として、生きた証として、悲しいだけで終わらせたくない。
亡くなった人たちの悔しさを伝え、悔しさに報いること。千年先まで残して伝えていければいいと思います」

神戸で残すことはできませんでしたが、当時の津名町が震災遺構として受け入れを決定。

2009年1月からは淡路市の北淡震災記念公園で震災遺構の野島断層とともに保存されていて、会場のパネルを通じて保存までのいきさつなどを知ることができます。

(三原さん)
「当時の悲しい悔しい、その時得た教訓、備え、命をどう守るかそれも薄れかけています。
我々は30年は関係なしに続けているので、私が亡くなっても続けられるように整備して生かすように考えたいなと思います」

「神戸の壁」の絵図展は、1月28日まで新長田合同庁舎1階で開催されています。

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