■大震災犠牲者を追悼

男子プロバスケットボールBリーグ2部（B2）は前半戦30試合を終え、1月20日から後半戦が始まる。

神戸ストークスは14勝16敗、西地区4位で前半戦を終え、20・21日はホーム・ワールド記念ホール（神戸・ポートアイランド）で戦う。

阪神淡路大震災の犠牲者を追悼する神戸ストークス/1月17日　（写真提供：神戸ストークス）

阪神淡路大震災から29年目の17日には、午前中、森山知広ヘッドコーチ（HC）と選手らが神戸・三宮の東遊園地を訪れ、「希望の灯り」の前で大震災犠牲者への追悼を行ったあと、午後から練習に取り組んだ。

■外国籍選手が揃わない

ストークスは今シーズン、外国籍選手を上限の3人登録したが、うちアイザイア・アームウッド（アメリカ）が10月、右足のケガで故障者リスト入りし、早々とリタイアした。

アームウッドに代わって、ナイジェル・スパイクス（アメリカ）が加入したが、1月で契約が満了。
アームウッドはまだ復帰していないため、外国籍選手は現状2人となった。

ところが2人のうち、トレイ・ポーター（アメリカ）が前節の反則で懲罰処分を受け、20日の試合は出場できない。

残るジョーダン・キャロライン（アメリカ）も前節はコンディション不良で欠場しており、最悪の場合、20日は外国籍選手ゼロで戦わざるを得ない可能性もある。

森山知広ヘッドコーチ（右から2人目）

17日の練習で森山HCは、外国籍選手が揃うまで日本人選手が頑張ってリバウンドを取っていこうと檄を飛ばしていた。

■ディフェンスが成長

チームの現状について、森山HCに話を聞いた。

—借金2で前半戦を終えた

「外国籍選手が足りていない状況で試合をしてきたが、大差で負けるゲームは殆どなかった。上位チームとも（しっかり）戦えている。自分たちでコントロールできる所はできている」

「言い訳をしだすとそっちに流されてしまう。みんな、言いたいけれど言わずに頑張ってるから、いま踏みとどまれてる。日本人を問わず、選手たちは本当に頑張ったと思う。チームとしては圧倒的に成長してる。だから、もどかしい」

—成長した点は

「ディフェンスだ。ディフェンスには注力して準備してきた。外国籍選手が足りない中で、失点を抑えているので（前半戦の平均失点は79.3）、締まったゲームができている」

—選手にはリバウンドを強調

「強いチームはディフェンスのリバウンドの数が多い。（ストークスは）トータルのリバウンド数は上位にいるが（平均38.5個でリーグ5位）、ディフェンスだけでみると下位だ（平均23.6個で13位）。オフェンスが1位（平均14.9個）なので、トータル（の数字）でごまかされているが、ディフェンスのリバウンドをどれだけ増やせるか。失点はもっと下げられる」

—後半戦に向けて

B2西地区 順位表

「前半戦30試合と、今週末から始まる試合のアベレージを比べていく。前半の30試合より後半の30試合の方が伸びているなら、プレーオフにもポジティブなイメージが持てる。数字の扱い方はメンタルにも影響するので、うまく使っていく。選手1人1人の役割りを見直すというか、再定義することもしないといけない」

■2チームがB1昇格

B2はレギュラーシーズン60試合を戦い、東西地区の上位3チームずつと、4位以下の勝率上位2チーム（ワイルドカード）の計8チームがプレーオフに進む。

プレーオフはトーナメント戦で、ベスト2チームが来シーズンB1に昇格する。

ストークスは2017-18シーズンにB1に所属したが、その後はプレーオフで敗退が続き、B1に復帰できていない。

後半戦の冒頭はホームゲームが4戦続く（1/20、1/21、1/27、1/28）。
苦しい状況の中、意地を見せることができるか。
（浮田信明）