「日本近代史で重要な位置を占める」神戸港から海軍操練所跡と考えられる遺構

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兵庫県の神戸市は、再開発中の神戸港付近から幕末期の海軍操練所跡と考えられる遺構が発掘されたと、12月26日に発表しました。

神戸市中央区の新港町周辺にかつてあったとされる神戸海軍操練所は、外国船からの防衛のため、勝海舟の発案で1864年に幕府が設置したもので、坂本龍馬なども学んだとされる海軍士官の養成機関です。

神戸市は26日の会見で、ウォーターフロントエリアの再開発事業に伴って行った発掘調査の結果、神戸海軍操練所の遺構と考えられる石造りの堤や石積みの防波堤を発見したと発表しました。

見つかった遺構は、神戸海軍操練所が創設された初期で、神戸港開港以前、神戸港が開港した1868年頃、さらに、明治中期以前の3つの時期の防波堤などで、3層に重なって残ってました。

神戸市によりますと、遺構が重層的に見つかったことからこれまで神戸港が元の港を土台にして開発されてきたことが分かったということです。

また、幕末に開港した5つの港のうち、遺構が見つかったのは神戸が初めてだということです。

(久元喜造神戸市長)
「神戸だけではなくて、日本の近代史の中でも重要な位置を占めると思います。神戸海軍操練所、そしてその後の神戸港の築造というのがどのように行われていたかということ、その歴史をしっかりたどって保存をしていくということが重要ではないか」

神戸市は、2024年1月13日と14日に現地説明会を開催する予定で、12月27日からホームページなどで申し込みの受け付けを開始します。

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