兵庫県加古川刑務所の20代の刑務官が、受刑者の男性に暴行を加えたとして書類送検された事件で、12月25日、被害を受けた男性が会見を行い、被害の内容を語りました。
加古川刑務所の26歳の男性刑務官は2022年5月、刑務所内で受刑者の男性に対して口を開けるよう指示し、消毒用のスプレーを口の中に1回吹きかけたとして、12月8日に、特別公務員暴行陵虐の疑いで神戸地検姫路支部に書類送検されました。
男性刑務官は刑務所内にある工場の副担任で、男性によりますと暴言や暴行は、刑務所に入ってからすぐに始まったといいます。
数々の暴行を受けながらも、男性は少しでも反抗的だと思われないよう耐えるしかなかったそうです。
さらに、「最初はからかう感じで僕の名字を呼んで『死ね』から始まった。そのままエスカレートしていって、僕らが作業で使うリッパー(裁縫道具)で背中刺したり腕刺したりとかしてきて、血が出るぐらい刺されて、(男性刑務官に)『お前口開けろ』と言われて、何か疑われたのかと思ったんで口開けたんですけど、その時に刑務官が個人で使う消毒液をいきなり口に入れられて、『お前は顔も汚いから 口もきれいにしたろと思って』と笑いながら言っていて、僕は何も言えなくて悪いことをして(刑務所に)入ったのがそもそも間違いなんですけど、いち人間なので更生しようとみんな頑張っているので、その人たちをおもちゃのように扱うのは許せない」と訴えます。
加古川刑務所は取材に対し、「スプレー以外の暴行については現在捜査中のため、具体的な回答は差し控える」とコメントしています。