2010年、兵庫県神戸市北区で当時高校2年の男子生徒を殺害したとして、一審で有罪判決を受けた元少年に対し、神戸地裁は遺族への慰謝料など計約9300万円の支払いを命じました。
この事件は2010年10月、神戸市北区の路上で高校2年生の堤将太さん(当時16)が刃物で刺され殺害されたもので、事件当時17歳だった男(30)が殺人の罪に問われ、一審の神戸地裁は2023年6月、懲役18年の判決を言い渡しました。 男はこの判決を不服として控訴しています。
神戸地裁は刑事裁判の損害賠償命令制度に基づき、「何ら落ち度がないにもかかわらず、16歳の若さで亡くなりその無念さは計り知れない」、「逮捕されるまでの11年間、遺族は犯人逮捕のための活動を続け生活が一変させられた」などとして、男に対し計約9300万円を遺族に支払うよう命じました。
この決定について将太さんの父親・敏さんは、「息子を奪われたことは慰謝料で解決できることではないがなんらかの責任は負ってほしいと訴えた。今回の決定は評価したい」とコメントしています。