神戸市西区にある滝川第二高校。春・夏通算7度の甲子園出場を誇る強豪校です。
滝川第二高校の坂井陽翔投手。威力のあるストレートが武器の本格派右腕で、ことしのドラフでも注目を集めています。
-いよいよドラフト会議が近づいてきましたが、今どんな気持ちですか?
【坂井投手】
「やっぱりいちばんはドキドキしているというのはあって。
選ばれる候補に入らしてもらっていて、すごく光栄なことなので、自信もっていきたいなと思っています」
坂井投手は、小学2年生から野球を始め、高校生の時に名門・滝川第二高校の野球部に入部しました。
しかし当初は、ピッチャーとして目立った存在ではなかったと振り返ります。
【坂井投手】
「1年生の中では7番目か8番目ぐらいかなと。経験も浅かったんで」
エースを目指し、まず取り組んだのは、自分に合ったフォームを見つけることでした。
【坂井投手】
「遠投のフォームは自分の一番の投げやすいフォームだと思うので、低く強い球を投げられるフォームと一番コントロールしやすいフォームというのを動画で撮って、かみ合わせたものが一番いいフォームかなと思ったので」
それまでバラツキのあったフォームを2年生の春の終わりごろから一から見直し、動画を撮影したり、ノートに記録することで研究しました。
【坂井投手】
「研究するのは好きですね。すべてノートにとって、一から監督さんだったりと一緒に相談しながら教えてもらったりしたので。そこは大きかったと思っています」
研究のかいもあって、入学当初129キロだった球速も149キロまでアップ。ピッチャーとしてフィジカルもメンタルも大きく成長しました。
【坂井投手】
「やっぱり自分は感情的になることが多かったので、ピンチでも冷静さを保つためにどういうふうに気持ちの切り替えをしたらいいかとか、修正能力というのは3年間で身に付きました」
坂井投手が野球を始めるきっかけをつくった田村武琉選手。いまもチームメイトです。
【田村選手】
「最初、野球とは全くかかわりのないところで出会って。小学校2年生の時に一緒に野球しようと誘ったのは覚えています。
ドッジボールをいい球投げていたので、野球にもつながるんじゃないかなと」
田村選手のポジションはキャッチャーで、坂井投手とは長年バッテリーを組み、一番近くで坂井投手の成長を見てきました。
【田村選手】
「この場面でいい球が欲しいなと思ったときにすごくいい球が来たりだとか、毎試合毎試合、試合を重ねるたびに技術面も精神面も強くなっているなと感じました」
そして迎えた最後の夏。二人はバッテリーとして戦い抜きましたが、惜しくも準決勝敗退でした。
【坂井投手】
「本当は僕が甲子園に連れて行って、田村に恩返しをしたいという気持ちはあったんですけど。
それができなかったというのは悔しかったんですけど、最後(野球を)一緒にできたということは嬉しかったです」
そしていよいよ明日、坂井投手は運命のドラフト会議を迎えます。
【坂井投手】
「いまはドキドキしているんですけど、当日には自信を持ってワクワクした気持ちでいきたいと思っています」
-ピッチャーとして一番こだわっていきたいところは?
「真っすぐで押せるピッチャーいうのはこだわっていきたいと思っています」
【田村選手】
「まさかドラフト候補にまで上り詰めるとは正直思っていなかったですけど、小さい頃からしっかり努力してきたところも見てきたので、率直にうれしいです」
憧れだったプロ野球選手。夢は膨らみます。
【坂井投手】
「侍ジャパンに選ばれたり、ベストナインに選ばれたり。いつかは沢村賞を取ってみたいと思っています」