西宮市にある報徳学園。硬式野球部は全国有数の強豪として知られています。
報徳学園の堀柊那選手。高校ナンバーワンキャッチャーの呼び声が高い、ことしのドラフト候補です。
-いよいよドラフト会議が近付いてきたが、いま、どんな気持ちか?
【堀選手】
「高校生活、高校野球をしてきて、その結果が出る場所だと思うので楽しみなのは楽しみ。
不安はあるが、一番はやっぱり楽しみという気持ちが強い」
堀選手は神戸市立鷹取中学校を卒業後、名門・報徳学園に進学。1年の秋からレギュラーとなり、キャプテンとして出場したことし春のセンバツでは、準優勝に貢献しました。
4月には18歳以下日本代表候補の強化合宿にも参加した堀選手。大角監督は、報徳の歴代キャッチャーの中でも堀選手は一番だと話します。
【大角監督】
「(報徳OB)ジャイアンツの岸田行倫捕手、私の後輩でオリックスのコーチしている山崎勝己(元捕手)もいるが、総合的に打力・足・肩を見ると堀が一番だと思う」
走攻守三拍子そろったキャッチャーとして注目される堀選手。しかし、打撃は満足のいく内容ではなかったと言います。
【堀選手】
「自分は中学ではホームランを打てるバッターだったが、高校に入ってからは、長距離打者というよりかは単打ばかりというバッティングになってしまって、自分の思うようバッティングができない感じで苦しかった」
プロからも高校生トップレベルの高い評価を受ける堀選手の最大の武器は、強肩です。
【堀選手】
「セカンド送球は自分のアピールポイントかなと思う。目標は1.7秒台を出す」
-最終的にはどれくらいいった?
「計ったことはないが1.8秒台前半かなと思う。(相当早いのでは?)セカンド送球は自信ある」
二塁への送球はプロ野球のキャッチャーでも平均1.9秒台と言われる中、堀選手は1.8秒台前半を叩き出します。
驚異的な到達タイムの速さは、捕ってから投げるまでの下半身の動きに秘密がありました。
【堀選手】
「下半身の使い方は一番大事かなと思う。自分は肩が強くて上半身だけでどうしても投げてしまうことが多かったので、下半身を使えれば、もっと楽に良いボールを投げられるのかなと思う」
【堀選手】
「捕ると同時に右足を出すくらい。左足を先に出して、捕ると同時に右を」
捕球前後のスムーズな足の動きで、下半身の力をボールに伝えます。
踏み込む足の力の入れ具合も意識しているといいます。
-右足の力の入れ具合はどれくらい?
【堀選手】
「強く踏めれば踏めるだけいいかな。どれぐらいではなく全力でしっかり踏む」
(左足を出して)ここでワリをつくって、この瞬間に全力で踏ん張る」
チームを21年ぶりに甲子園大会決勝まで導いた堀選手。しかし、最後の大会では県の予選で涙をのみました。
【大角監督】
「彼は3年間で多くの涙を流した。涙を流すたびに強くなって、うまくなってきたので、その経験がプロに入って壁にぶつかったときに役立ってくれればと思う。
捕手で主将も経験しているので、チームを日本一に導ける選手になればいい」
子どもの頃からの憧れだったプロ野球選手。堀選手は、まもなく運命のドラフトの日を迎えます。
【堀選手】
「トリプルスリーを取れるように頑張っていきたい。しっかり頑張っていって、もっともっと練習しないといけないが、目指していきたい」