◾️“瞬間最高”29.0%
20:49
湯浅アナ「打ち取った!もう大丈夫だ!」
中野がフライを捕って試合終了。
湯浅アナ「史上最強の猛虎、ここにあり!」
岡田監督と選手がマウンドに集まる。
この時、中継車では、中継を仕切る大山智史ディレクター(D)と、画面を切り替える高橋諄スイッチャー(SW)が、各カメラマンが映す映像を冷静に選択していた。
大山D「泣いてる。大山が泣いてる」
高橋SW「梅野がいます」
20:51
岡田監督の胴上げ。
胴上げの直前、サンテレビの毎分世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ)は最高の29.0%を記録した。
湯浅アナ「阪神タイガースが……岡田さん、もう言ってもいいですよね……優勝です!」
真弓氏「岡田監督は、(2008年に13ゲーム差をひっくり返された)トラウマがあったと思う。だからゲーム差が離れても、マジックが出ても、最後まで勝ち切るというのがあった」
■あの言葉を言わせたい
21:00
お立ち台に立った岡田監督に村上昂輝アナウンサーがインタビューする。
村上アナ「監督、あの言葉をファンの皆さんも聞きたい」
岡田監督「(アレが)まさかここまで浸透するとは思わなかった。きょうで、アレは封印して、みんなで『優勝』を分かち合いたいと思う」
岡田監督が初めて言った「優勝」の言葉にスタンドが沸いた。
このインタビューについて村上アナは、「ファンの皆さんも待っていたであろう監督の口からの『優勝』の言葉。この言葉だけは絶対に聞くんだとインタビューに臨みました。その言葉を聞けた瞬間はホッとしました」と振り返る。
ペナント授与、場内一周、記念写真撮影と中継は続く。
一方、サンテレビ本社では緊急特番への切り替え作業が迅速に行われ、特番開始時間が確定した。
21:26
湯浅アナ「およそあと1時間10分後、10時40分から阪神タイガースの祝勝会を生中継いたします」
21:29
試合中継は終了し、アナウンサー、スタッフは直ちに祝勝会場(大阪府内)に移動した。
■番組は何時まで?
22:40
サンテレビ本社スタジオに中田良弘氏と橋本航介アナウンサー。
祝勝会場に福本豊、濱中治両氏と湯浅明彦、村上昂輝両アナウンサーが揃い、優勝特番「優勝お~んSP」が開始した。
この時点で番組終了時間は未定だった。
橋本アナ「3、2、1、お願いします」
中田氏がミニくす玉を割る。
中田氏「もう優勝って言っていいの?」
橋本アナ「岡田監督が優勝と言ってました」
湯浅アナ「福本さん、何時までやるか分からないみたいですよ」
福本氏「(午前)3時までやるんちゃうかなということでしたけど……」
監督選手の記者会見が始まるまで、スタジオでは今シーズンの振り返り映像や、スペシャルインタビューでつないだ。
サンテレビ ボックス席で、阪神勝利時のエンドVTRのバックで流れるお馴染みの曲「Black Magic」を弾いているアメリカのギタリスト、レブ・ビーチさんの事前インタビュー(VTR)も紹介した。
「曲の使用料が振り込まれているのを見て、なんでBlackMagicが日本で使われているの?と思ったんだ。
タイガースの勝利を意味するものとなって 感謝しているよ」。
■謙さんが選ぶMVPは
23:04
岡田監督と、近本、大山、岩崎、中野、村上の各選手による共同記者会見が始まり、会見場からの中継に切り替える。
岩崎「(横田さんの登場曲を使ったのは)ヨコの分も背負って戦っていくと決めたので……(言葉につまる)……そういう思いでマウンドに上がりました。
(優勝の瞬間は)ホッとしましたね。それが一番です」
23:29
会見が終わり、祝勝会場ではビールかけの準備が始まった。
その間に、俳優・渡辺謙さんのインタビュー(VTR)を紹介した。
「MVPは僕は個人的にブルペン全員にあげてほしい。数々の危機を乗り越え、補い合い、勝ちゲームをことごとくモノにして貯金を積み上げた。
……まだまだ僕らは先を見てます。"ソレ"に向かって頑張ってください」
23:32
VTRが終わり、祝勝会場からの中継に切り替える。
金色の仏像のマスクを着けたミエセス、"パインアレ"を着けた原口の姿も。
岡田監督「ミエちゃん。主役ちゃうよ、きょうは」
23:41
鏡割りに続いて、近本選手会長の「バモース」を合図にビールかけが始まった。(続く)
(浮田信明)