警察学校と大学 熱中症対策の調査 重症化を未然に防ぐ

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連日、災害級の暑さが続く中、兵庫県警察学校では、訓練中の熱中症の重症化を防ごうと、大学と連携してある調査に乗り出しました。

芦屋市の高台に位置する兵庫県警察学校の学生たち。体力や精神力を鍛えるため、重さおよそ5キロの盾を片手に高低差およそ33メートルの坂道を走ります。

訓練の前に学生たちが行ったのは、体温や血圧の測定です。

学生たちの額には丸いセンサーが。脳や臓器など体の内部の温度である「深部体温」を測るためです。

この調査は、訓練の現場で熱中症の重症化を防ぐための指標を数値化しようと、警察学校内にある診療所の医師と熱中症や体温管理の研究などを専門とする帝京大学医学部が共同で実施したものです。

校内の坂道は全長およそ340メートル。初めの2往復を走り終えると、こちらの学生は走る前と比べて1度体温が上がりました。体の不調を訴え、訓練を中止した学生もいました。

計測後、坂道をさらに2往復走り、この日の訓練は終了。訓練前37度だった深部体温は38・2度まで上昇していました。

警察学校では、調査結果をもとに研究を行い、熱中症への対策を講じたいとしています。

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