世界文化遺産の国宝・姫路城で使う障子紙を地元の高校生が制作する取り組みが今年も進んでいて、3日、生徒たちが紙すきを行いました。
この取り組みは、姫路藩が江戸時代後期に藩札と呼ばれる紙幣を製造していた歴史にちなみ、姫路市立琴丘高校の生徒たちが、当時の技術で姫路城の障子紙を作ろうと、2019年から続けています。
生徒たちは7月、書写山で紙の原料となるガンピを採取したり、かつて紙すき所があった香寺町でコウゾを集めるなど、準備を進めてきました。
そして3日、琴丘高校で行われた紙すきに有志の生徒20人が挑戦。
姫路藩が西宮市北部の伝統和紙・名塩紙の技術者を招いたことにちなんで、名塩紙技術保存会の八木米太朗さんらが指導に当たりました。
生徒らは、自分たちが採取した植物の繊維を混ぜた水を、慎重に紙すき用の枠にすくう作業を繰り返していました。
この障子紙は姫路城西小天守の障子に使われるということで、障子張りも生徒たちの手で8月24日に行われます。