洲本市がふるさと納税で違反があり制度から除外された問題で、市の第三者調査委員会は、来年度中の復帰が困難との考えを示しました。
26日に行われた洲本市の第三者調査委員会。
市は、基準を超える高額な温泉利用券を返礼品にしていたなどとして、去年5月1日から2年間ふるさと納税制度の対象から除外されています。
第三者調査委員会は、総務省から特段の措置がなければ、少なくとも来年度中の復帰は困難との考えを示しました。
その背景には、返礼品の温泉利用券を事業者の洲本市温泉観光旅館連盟ではなく市が自ら発行していたことがあります。
券の有効期限が3年でまだ多くの人が使っておらず、温泉利用券などおよそ9億円分が未使用となっていて、使用されるとその金額を市が旅館に払うため、経費がかかることになります。
総務省は自治体の必要経費を寄付額の5割以下としていますが、来年度以降もこの経費が計上されるため、市は基準を満たせない可能性があります。
市の第三者調査委員会は、9月上旬に最終報告書をまとめ、公開する予定です。
総務省によりますと、「寄付を受けた年から年度をまたいで温泉券の利用があっても5割基準の費用に入る。指定取り消しになったのは市に責任があり、特例措置については今すぐ検討できるものではない。今後の取り扱いについては詳細を聞いて判断する必要がある」ということです。