兵庫県神戸市の美術館では、江戸時代の庶民の暮らしをテーマにした浮世絵展が開かれています。
色鮮やかな着物姿でネコを抱いた女性と後ろの池で泳ぐ金魚。 歌川国芳のこの作品は江戸時代後期のペットブームを描いた一枚です。
神戸の六甲アイランドにある神戸ファッション美術館で開かれている特別展では、江戸時代の庶民の生活や、夢中になった娯楽を描いた浮世絵およそ160枚が展示されています。
当時、浮世絵は現在のテレビや新聞の役割を果たしていて、その時代の社会現象や流行が描かれました。
中には一風変わった作品も。女性たちが金魚を鑑賞している姿を描いた浮世絵ですがよく見ると全て人面魚。
一方こちらは、江戸時代後期にブームとなった旅をテーマにした一枚。 葛飾北斎の「富嶽三十六景」に描かれているはずの富士山は見えませんが…
亀山正芳学芸部長「これは構図が計算し尽くされていまして、これは職人がたるを作っているんですがよく見ると中央に三角形のものがあり これが富士山です」
作品からは、日常を切り取っただけではない、浮世絵師たちの粋な遊び心も堪能することができます。
この特別展は8月27日まで開かれています。