■東レにストレート勝ち
10月のVリーグ開幕を前に、主に若手選手が登用される「V・サマーリーグ」西部大会が、6月30日から7月2日まで滋賀県大津市で開催された。
大会には、女子V1・V2チームや、来シーズンからV3に参入するチームなど14チームが参加。
V2降格からの再起を目指すヴィクトリーナ姫路は、グループ戦でV1東レとV3倉敷にともに2-0で勝利したが、V1岡山には0-2、V3カノア(福岡)には1-2で敗れた。
順位決定戦ではV1久光に1-2で敗れたが5位に食い込んだ。
チームの指揮を執った長江祥司コーチは取材に対し、「結果には満足していない」としながらも、「強化ポイントとしていたディフェンスと速くボールを叩く攻撃ができた」と語った。
■楽しみな新戦力
大会ではヴィクトリーナ姫路のルーキー3選手が躍動した。
ミドルブロッカーの伊藤麻緒(静岡県出身 富士見高-東海大)は、178㎝の身長を生かしたブロックやスパイクで得点を挙げ、東レ戦の勝利にも貢献した。
長江コーチは「コンディションは上がっていないが、ブロックに“しつこさ”が見えた」と評価。
ライトのアウトサイドヒッターで起用された足立溜奈(兵庫県出身 氷上高-東京女子体育大)は、倉敷戦の終盤、スパイクを4本連続して決めた。
「ライトで使ってみたが、非常にパワーがあり、ゆったりとしたトスを打ち分けることができる」(長江コーチ)。
レフトのアウトサイドヒッター・野津亜珠佳(兵庫県出身 龍野高-筑波大)は全試合で先発起用され、コンスタントにスパイクを決めた。
「サーブ、サーブレシーブ、スパイクなどバランスがよく安定感がある」(長江コーチ)。
またPFUから移籍したリベロの森田茉莉もほぼフル出場し、好レシーブを連発してチームを救った。
■大会MVPに宮部愛芽世
V・サマーリーグ西部大会は、Vリーグ各チームを抑えて「女子ユニバ日本代表」が優勝した。
大会MVPは、ヴィクトリーナ姫路・宮部藍梨の妹で、ユニバ日本代表(23年度女子日本代表)の宮部愛芽世(みやべ・あめぜ)(東海大)が選ばれた。
女子ユニバ日本代表は7月28日から始まる「FISUワールドユニバーシティゲームズ」(中国・成都)に出場する。
(浮田信明)