地域の文化財の大切さを学ぼうと、姫路市の小学校の児童たちが江戸時代の屋敷「佐野邸」の保存活動に取り組んでいます。
古い紙がはがされ枠だけになっている障子。姫路市立前之庄小学校の6年生の児童約25人が文化財の屋敷の障子の張り替えに挑戦することになりました。
姫路市夢前町の「佐野邸」は江戸時代中期に建てられ、町内でも珍しい庄屋風の造りであることから、市の重要有形文化財に指定されています。
これまで守られてきた文化財を維持していくためには、老朽化した障子の張り替えが必要です。
障子に張る和紙は江戸時代に姫路で流通した伝統工芸「皆田和紙」です。
そこで、6月16日に児童たちが、張り替えに使う紙を作るため、昔ながらの方法で紙すきに挑戦しました。そしていよいよ。
23日には、3つのグループに分かれ、地元の職人の指導を受けながら専用のはけを使って障子の枠にのり付け。慎重に和紙を乗せていきます。
たるみやずれが出ないよう竹べらで均一に伸ばし、障子が完成。児童たちは記念写真を撮ったり、自分たちのタブレットで撮影したりして完成を祝っていました。
児童たちが張り替えた障子は、29日、佐野邸に設置されることになっていて、今後も地域の文化財保存の取り組みは続きます。