兵庫県姫路市の指定文化財「佐野邸」の障子の紙を張り替えるため、市内の小学生たちが紙すきに挑戦しました。
姫路市夢前町の「佐野邸」は江戸時代中期に建てられ、町内でも珍しい庄屋風の造りであることから、市の指定文化財に登録されています。
しかし、障子には穴が開いている所も目立ちます。
この障子の紙を新しく張り替える機会に、昔ながらの作業を体験してもらおうと、姫路市立前之庄小学校で6月16日、紙すき体験が行われ、6年生26人が参加しました。
障子に貼る和紙は、江戸時代に姫路で流通した伝統工芸品の「皆田和紙」で、コウゾの木の原料を溶かしたものと練り材を合わせた液体から作られます。
児童たちは、皆田和紙保存会の人たちの指導を受けながら、紙の厚さが均一になるよう、丁寧に薄くのばしていきました。
また、児童たちははがき用の和紙も作成。職人気分を存分に味わっていました。 児童たちは、すいた和紙を6月23日に佐野邸の障子に張り付けます。