2010年に神戸市で高校2年の男子生徒を殺害した罪に問われている男の裁判で、精神鑑定を担当した医師が「犯行当時男に精神疾患はなかった」と証言しました。
2010年、当時17歳だった無職の男(30)は、神戸市北区で高校2年の堤将太さん(当時16)をナイフで複数回刺して殺害したして、殺人の罪に問われています。
神戸地裁で行われたこれまでの裁判員裁判で、弁護側は、男には当時、妄想や幻聴があり、判断能力が劣る心神耗弱状態だったと主張し、刑事責任能力の程度などが争われています。
9日の公判では、男の精神鑑定を行った医師の証人尋問が行われ、去年10月から4カ月に渡り、2時間の面談を10回行った鑑定結果を報告しました。
医師は「犯行当時の被告に精神疾患はなく、責任を逃れるために精神疾患を装っている可能性が高い」と述べました。
裁判は6月12日に結審し、判決は23日に言い渡されます。