ふるさと納税で 違反があったとして制度から除外された洲本市で新たな問題です。
洲本市のふるさと納税の返礼品として市が発注して贈られたおせち料理を巡って、ある疑惑が浮上しています。
こちらは、洲本市の濱野隆市議が情報公開請求で入手した資料です。
2021年10月1日に洲本市がJTBパブリッシングに対して洲本市オリジナルおせちを発注したことが記されています。
発注数は、一段重の1万2000円と三段重の3万6000円のおせちの2種類でそれぞれ1000セット。問題となっているのは、10万8000円以上のふるさと納税者に贈られる、るるぶキッチン監修の三段重です。
メニューには、「淡路島伊勢えびの塩ゆで」と書かれていますが。
濱野市議
「知り合いの漁協関係者の方がいらっしゃるので、淡路産の天然伊勢エビのことについてお尋ねしましたら、いることはいるけど、そんなめったにとれないよと。実は1000匹配ったことになっている。それは無理と。1000匹そろえるのも、それもおせち料理のように形や大きさをきちんとそろえるなんてものは不可能に近い。」
洲本市議会の3月定例会でもこの問題が取り上げられました。
生田進三議員
「3万6000円のおせち料理に使われた1000匹の伊勢エビはすべて淡路島産で間違いないですか?」
毛笠洲本市企画情報部長(当時)
「JTBパブリッシングに確認をしたましたところ、すべて淡路島産であるというお答えでございました」
生田進三洲本市議
「私も伊勢エビを扱った、事業として扱っていた身からしますと、なかなかこの時期の10月1日の注文でおせちに間に合わせる1000本分の伊勢エビを集めるのはかなり難しいですよ。」
伊勢エビがたくさん獲れるのか市内の漁業関係者に聞きました。
「そんなおせちにするようなものは、よーけ獲れれへん(たくさん獲れない)。時期も限られとるしな」
サンテレビは、6月6日おせち料理を受注したJTBパブリッシングに対して、伊勢エビが淡路島産かどうかの取材を申し込みました。
JTBパブリッシングブランド戦略室は、「この度お問合せいただきました件につきましては、洲本市様にご確認下さいますようお願いいたします。弊社では回答を差し控えさせていただきます」とメールで回答しています。
おせちを製造した大阪の業者によりますと、「洲本市の業者から送られた伊勢エビを詰めたがそもそもおせちを1000セットも作っていない。おせちの製造数については答えることができない」と産地偽装を否定しました。
総額4800万円の公金を使って発注されたおせち。そもそも伊勢エビ入りの三段重は、1000個作られていたのか、疑惑が残ります。
サンテレビでは、今後もこの問題の取材を続けます。