重大な少年事件の記録が全国の家庭裁判所で廃棄されていた問題で、最高裁判所は6月2日、神戸連続児童殺傷事件の遺族に直接調査結果を伝えました。
午後3時ごろ、神戸連続児童殺傷事件で息子を亡くした土師守さんが最高裁の調査結果を聞くために神戸家庭裁判所を訪れました。
少年事件については、史料的価値の高い記録を事実上の永久保存とするよう最高裁の内規で義務付けられていますが、2022年10月、神戸連続児童殺傷事件の全ての記録が廃棄されていたことが発覚。その後、全国の家庭裁判所で重大な少年事件の記録が廃棄されていたことが明かになりました。
有識者委員会による調査では、神戸連続児童殺傷事件の記録は保存とするかどうか判断する権限が所長にあると認識していないまま廃棄手続きが進んだとしていて、「一連の問題は最高裁による不適切な対応に起因する」と結論付けました。
最高裁判所の職員から謝罪と共に「特別保存に消極的な姿勢を改める」などと説明を受けたということです。
【神戸連続児童殺傷事件で息子を亡くした土師守さん】
「私自身は非常に真摯な報告書になっていると感じている。(神戸連続児童殺傷事件の記録の廃棄については)特別保存を決定する人が所長であると所長自身が知らなかったのは怠慢だと思います。今は盛り上がっているが今後もこの状況を継続していくことが非常に重要じゃないかと言わせていただきました」