■新たな伝統を作る
阪神球団が運営する女子チーム「阪神タイガースWomen」の植村美奈子投手・安藤蓮姫(はずき)捕手のバッテリーが5月26日、読売ジャイアンツ女子チームの島野愛友利(あゆり)選手と甲子園球場で“1球勝負”を行った。
7月22日に甲子園で行われる両チームの初対決試合をアピールするセレモニー。26日の阪神-巨人戦の試合前に行われた。
左腕・植村が、安藤のミットめがけて速球を投げ込むと、左打席に立った島野がフルスイング。豪快な空振りに観客から盛んな拍手がわいた。
島野と安藤は神戸弘陵学園高でバッテリーを組み、2021年、初めて甲子園で行われた「全国高等学校女子硬式野球選手権大会」決勝戦に出場。みごと全国優勝を果たした。
7月のTG戦では敵味方に分かれて対決する両選手。
セレモニーのあと、島野は「男子では“伝統の一戦”と呼ばれているが、女子もこれから伝統を作っていく気持ちで、いい試合を届けたいと思います」と決意を込めた。
安藤は「この(縦ジマの)ユニホームを着て試合をするのがあこがれだった。先輩たちとこのユニホームで戦えるのが楽しみです」と笑顔で答えた。
阪神タイガースWomenと読売ジャイアンツ女子チームの初対戦は、7月22日午後6時プレーボール。
7イニング制で行われる。入場券は発売中。
■TG戦に声援を
26日、1球勝負に先立って、阪神タイガースWomenの上本博紀監督(阪神在籍2009~2020年)と、岩本輝投手コーチ(阪神在籍2011~2016年)が、球場外周で行われたトークショウに登場した。
今年から指揮を執る上本監督は、「選手は、学校や仕事で大変な中、一生懸命に野球をやっている。7月のTG戦は沢山の方に来てもらって声援を送ってほしい」と詰めかけたファンに呼びかけた。
岩本コーチは「選手は素直でレベルが高い。一生懸命なプレーを見てほしい」と語った。
<阪神タイガースWomen>
阪神球団が設立したクラブチーム。今年で設立3年目。侍ジャパン女子代表の三浦伊織外野手、坂東瑞紀投手、水流(つる)麻夏投手、中江映利加外野手をはじめ選手総勢22人。学業や仕事と両立させながら野球に取り組む。昨年、全日本クラブ選手権で初優勝。7月には甲子園球場で初試合。今年は安藤ら7選手が新入団した。来季入団選手の第1次セレクション(インターネットでの動画選考)を6月25日まで応募中。
(浮田信明)