絹を作り出すカイコを育てる「養蚕業」の歴史を守り継ごうと、兵庫県養父市で、カイコの幼虫に初めてクワの葉を与える「かいこの掃きたて」が行われました。
養父市大屋町は、冬の大雪などの影響を受ける農業を補う重要な副産業としてかつて養蚕が盛んだった地域で、1950年ごろには県内の繭の生産量のうちおよそ25パーセントを誇っていました。
養蚕の歴史を伝える「養父市大屋かいこの里」では、まちを支えた産業を守ろうと、毎年この時期にふ化したカイコの幼虫に初めてクワの葉を与える「かいこの掃きたて」を行っています。
25日は、地域おこし協力隊のメンバーが、体長およそ3ミリほどの幼虫4000匹を、鳥の羽を使って葉の上に移しました。
カイコの幼虫は、およそ1カ月で繭を作り、6月下旬ごろに収穫されるということです。