■チーム作りの難しさ
2年目となるラグビー「リーグワン」のレギュラーシーズンが全日程を終了した。
1部の「コベルコ神戸スティーラーズ」(旧称:神戸製鋼)は、
5勝11敗と大きく負け越し、旧リーグを通して過去最低の9位で終わった。
入れ替え戦出場はギリギリで免れたものの、昨季の7位からさらに順位を下げた。
シーズン終了を受けて4月28日、神戸市内で記者会見が行われ、福本正幸チームディレクター(強化担当)は、「これまでで一番よくないシーズン。なぜこうなったのか分析して、立て直していきたい。ケガ人が多く出て、シーズンを通してベストメンバーが組めなかった」と振り返った。
チームを率いたニコラス・ホルテン ヘッドコーチ(HC)は、「HCとしての責任は大きい。(リーグ優勝した)2018年に立ち返ろうとしたが、当時の考えと新しいメンバーの新しい考えとを、うまくまとめられなかった」と反省の弁を述べた。
橋本皓(ひかる)キャプテン(フランカー)は、「優勝したころのラグビーを追いかけ過ぎた。毎年、人が入れ替わって、チーム作りの難しさを感じている。来季は強くなって戻って来れるよう頑張りたい」と巻き返しを誓った。
■名門でプレーできて感謝
スティーラーズは9人の選手が今季限りで退団すると発表した。
12年間チームに在籍したフランカー前川鐘平(東海大仰星-東海大 34歳)は、「ラグビーはやり切った。これからはチームを応援していきたい」と現役引退を表明。
元日本代表のフッカー有田隆平(東福岡高-早大-コカ・コーラ-サンウルブズ 34歳 9キャップ)は、「名門スティーラーズでプレーできて感謝しかない。スティーラーズでやり残したことはない」と語った。
このほか身長203㎝のロック、JD・シカリング(南ア)らが退団した。
(浮田信明)