手話通訳で情報の格差解消へ 伊丹病院の取り組みにバリアフリー化推進功労者大臣表彰

  • X
  • Facebook
  • LINE

兵庫県内で初めて手話通訳士を院内に配置するなど、耳の聞こえない患者とのコミュニケーションを円滑にするための独自の取り組みを行ってきた伊丹市立伊丹病院に、国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰が贈られました。

伊丹病院では、およそ40年前から手話ができる看護師が中心となり、ろう者と医師や看護師とのコミュニケーションの橋渡しを行っていて、ろう者との意思疎通を容易にする指差しカードを導入しました。

診療時、聴者(聞こえる人)にとっては医師との会話で取得できる情報であっても、手話が母語であるろう者にとっては医療用語は難解で理解できないケースもあり、得られる情報に格差が生じます。

伊丹病院では、1980年に手話ができる看護師が耳の聞こえない患者の診療時の通訳を行ったことを機に、1994年には病院内で手話サークル「たんぽぽ」が結成され手話の学習が進められてきたほか、2009年には手話通訳士の職員を兵庫県内の病院で初めて配置しました。

伊丹病院によりますと2019年度は653件、2020年度は707件、2021年度は731件と通訳件数は年々増加しています。

伊丹病院で最初に手話通訳を行った江木洋子さんは、今回の受賞について「疾患に関する情報や説明を納得できるようろう患者に伝えられるのが手話通訳です。 『手話は言語である』ということを認識し、全国の医療現場でも手話を必要とするろう者への合理的配慮を講じてほしい」と話していました。 伊丹病院は、「今後もすべての患者を支援できるようバリアフリー化をより推進して参ります」とコメントしています。

今後、新型コロナウイルスの感染が落ち着いてくると、手話通訳士の通訳活動のさらなる需要増加が見込まれるため、手話通訳士を配置する他の病院との情報交換を行い、相互にレベルアップを図ることにも期待されています。

おともだち登録するだけ! LINEでニュースを読もう! ともだち登録をする 毎週配信(月・火・金) 1回で8記事をダイジェスト形式で配信。