瀬戸内海に春の訪れを告げるイカナゴの稚魚「シンコ」の漁が、4日、大阪湾と播磨灘で一斉に解禁され、兵庫県明石市内の漁港でも水揚げされました。
午前8時半ごろ、明石市の林崎漁港に、早朝からシンコ漁に出た漁船が戻ってきました。
イカナゴの稚魚「シンコ」を甘辛いつくだ煮にした「くぎ煮」は、それぞれの家庭で作る風習があり、関西の春の味覚として親しまれています。
兵庫県によりますと、イカナゴは2017年からかつての1割程度の水準が続く深刻な不漁となっていて、2023年も不漁が見込まれていることから、少しでも資源を残すため漁は2022年よりも3日遅い解禁となっています。
3日朝に水揚げされたシンコは早速競りにかけられ、1籠およそ25キロあたり8万8000円の初値がつきました。
シンコ漁の期間については、水揚げ状況などを踏まえ、漁協の関係者らで話し合うということです。