「日本真珠会館」70年の歴史に幕 3月末で閉鎖へ

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兵庫県神戸市中央区の日本真珠会館が老朽化などを理由に3月末で閉鎖されることが決まりました。建物は神戸を象徴するモダニズム建築として評価されていて地域の人からは閉鎖を惜しむ声が上がっています。

神戸の旧居留地にたたずむ日本真珠会館。
1952年に「真珠のまち・神戸」の真珠産業の拠点として整備され、建築家の光安義光さんが設計しました。

2005年には国の有形文化財にも登録されましたが、老朽化などを理由に3月末で閉鎖されることが決まりました。

神戸を象徴するモダニズム建築として評価されている日本真珠会館。現在は日本真珠輸出組合の事務所などが入っていますが、特別に中を見せてもらいました。

こちらの部屋では、真珠を鑑定したり、入札が行われていました。より多くの自然光を取り込むために鉄の格子を細くする工夫がこらされています。
階段の手すりはアールデコ調です。このほかにも化粧室のすりガラスやユニークな形の照明などいたるところにモダニズム建築の美しさが盛り込まれています。

建物の1階には真珠にまつわる博物館「パールミュージアム」が入っています。
1万個の真珠を1粒ずつ手作業で連ねた「パールツリー」。阪神淡路大震災からの復興を記念して制作された「ぺルラ・ヴィータ」などミュージアムでは装飾品をはじめ真珠を鑑定する道具などが展示されていて、日本真珠の魅力のほか神戸の真珠の歴史を学ぶこともできます。

地域の人たちからは建物の閉鎖について惜しむ声も聞かれました。

「真珠の街・神戸」の顔として愛されてきた日本真珠会館は3月末、70年の歴史に幕を閉じます。

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