瀬戸内海に春の訪れを告げるイカナゴのシンコ漁について、兵庫県は今シーズン、県内全域で「平年を下回る」との予報を発表しました。
瀬戸内海の春の味覚、「くぎ煮」で親しまれているイカナゴの稚魚「シンコ」は、2017年から深刻な不漁が続いていて、平年1万トンに上る漁獲量が1000トンに満たないほどに落ち込んでいます。
兵庫県は毎年瀬戸内海で捕獲調査を行っていて、今シーズンに向けた調査では、産卵量は2年前のおよそ3倍まで回復した昨シーズンと同程度ということですが、依然として平年を下回っていることから、県内全域で不漁になるという予報を出しました。
県は、漁の期間の短縮や、魚の成長を助ける窒素やリンなどの栄養源の海中濃度を高める取り組みを続けるとしています。